デビューを迎えるその日まで 4 (ページ49)

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俺のお嫁さんページ49

深澤side

『なーんで、雨降っちゃうかな』

さっきまで晴れていた空も暗くなり急に雨が降り始めた、予定していた事も全部中止。気分も悪いし腰も痛くなってきた

貴｢よっこらしょ｣

俺の隣に腰かけるAは俺の腰にそっと手を置いた
ゆっくりゆっくり摩って、次第に腰も暖かくなってきた

貴｢なんか、腰って暖めると良くなったりするらしいよ｣

『さすが俺の嫁じゃーん』

頭に手を置けば振りほどかれるけどAの顔は真っ赤、慣れてないな～

貴｢ふっかー、楽しかったね｣

まるで私との時間は終わりだよ、って言っているようだった

『楽しかったな～』

貴｢明日から大変だね、人気者は凄いな笑｣

笑いながらもどこか寂しそうな顔をしていた

『そんなさ、悲しそうな顔するなら戻っておいでよ』

貴｢え· · ·？｣

ゆっくり振り返るAの目は揺れていて、今にも溢れでそうな涙を隠すように髪の毛で隠した

『俺、遠距離は苦手だよ？』

必死で隠そうとする手を掴み、乱れた髪の毛をAの耳にかければ頬をに落ちる涙

貴｢最悪、泣き顔見られた。｣

『んははっ、おいで～』

両手を広げればいつものように嫌な顔をされた
開いた手を下ろそうとすればそれを遮るように正面から飛びついてくるA

『びっくりした、やけに素直じゃん』

貴｢ふっかありがとう｣

そう言えば直ぐに離れようとするから、そうさせないようにAの腰に手を回して思いっきり抱き寄せた
俺の腕の中でパニックになっているA

貴｢ちょ、タイム、タイム｣

『えー笑』

名残惜しいけど、力を緩めればすっと離れた

貴｢私ふっかの嫁でもないからね｣

『え、嘘でしょ？俺のお嫁さんでしょ？』

俺このままだと日本に帰れないよ？
目をぱちぱちさせながらAの方を見ればくすくすと笑っていた

貴｢ふっかはひーくんが居るでしょ？｣

『んだよー、だったらAの旦那さんは誰？』

貴｢んー、康二くんとかいいかもね｣

かなりのダメージを受けている俺に笑っているAはほんとに意地悪

貴｢冗談、辰哉くんだよ笑｣

無邪気に笑う彼女に俺の顔は一気に赤くなる
やっぱり俺はAが、好きなんだよな～