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「俺と付き合おっか」
黒髪の間から覗いた深澤さんの温かい目に見つめられて、身体が熱ーくなるのが自分でもよくわかった。
この人、何言ってるんだろう？なんて気持ちよりも、“嬉しい”“この人と恋愛したい”という気持ちが勝っている私は、やっぱり少しイカれている。
それでいて、深澤さんは
私のことが好きだから…というよりも、自分を何か変えたいから、そういう提案をしているのではないかと直感的に理解できた。
「…私、フリーターですよ？」
「俺も、アイドルだよ？」
「…ずぶといし、頑固だし、恋愛なんて興味なかったし」
「うん。そういうところが良いと思った。」
サラッとそんなことを言ってしまう深澤さんは、「それに」と付け加える。
「恋愛のことなら、俺が手取り足取り教えてあげる」
時が止まったみたいに、深澤さんの目線から目が逸らせない。
ドキドキだなんて、柄にもなく私の心臓は音を立てて。
ふっと口角を上げて笑う深澤さんを見ていたら、引き込まれて抜け出せなくなりそう。
アイドルだし、モテそうだし、この人なら…
私に恋愛を教えてくれるかもしれない。
「…付き合ってください、ぜひ」
気づけば、深澤さんにバッと頭を下げていた私。
「うん、よろしくお願いします」
私を見て、「あはは！かしこまってんね」と言いながらも、そうやって同じように頭を下げてくれた深澤さん。
一日でこんなことになるなんて…
と、自分が一番驚いている。
深澤さんは、付き合うことになった後も、特にそれまでと変わらず私に接してくれた。
ただ、お会計の時、
「えーと、いくら…」
「あーダメダメ。俺が出すから。」
「え？でも」
「彼女でしょ？俺の」
そう言われた時には、さすがにドキッとした。
そうか、彼女か…私。
改めてそう言われると緊張してしまうというか。なんというか。
帰る時も、タクシー代をサラリと出してくれて。
「家どこ？」
「えっと、最寄りの駅は」
私が言えば、「じゃ、そこまでお願いします」と運転手さんに伝えてくれる。
これくらい、社会人の恋愛になれば当たり前なのだろうけど、全てがナチュラルで紳士的。
本当に女の人に慣れてるんだな…と思いながら、
メガネをカチャッと中指で上に上げて、遠くを見つめる深澤さんの横顔を見つめていた。
タクシーの窓の外に映るなネオンな街並みが私の心を躍らせて、その日は、新緑の匂いのする雨上がりの日だったため、窓を開ければ雨の匂いが香った。
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minmin(プロフ) - mizuiroさん» ギュンギュンを届けられて嬉しいです！夜は眠れているようで安心しました笑 (2022年5月24日 19時) (
レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - めちゃめちゃキュンキュン...いえ、ギュンギュンします！！続きが楽しみで夜しか眠れないです！！ (2022年5月24日 10時) (レス) @page41 id: c168ba2284 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - rinaboyaさん» ありがとうございます！面白いと言われるのが一番嬉しいです😊頑張ります！ (2022年5月20日 22時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
rinaboya(プロフ) - ほんとにこの小説が面白すぎます...これからも頑張ってください！ (2022年5月19日 23時) (レス) @page34 id: a9150a3a31 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - 深澤りんさん» ありがとうございます！(^^) (2022年5月12日 20時) (レス) @page28 id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年4月18日 21時
