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その日から私は初めての「脚本作り」に没頭した。
何の巡り合わせかは分からないが、このコンクールの脚本のテーマは「恋愛」だった。
広いようで狭いようで、なんと言ってもタイムリーなそのテーマに、私は頭を悩ませた。
「恋愛」とひと枠に言っても色々あるし、そのどれもを私は知らないし。
恋愛漫画や恋愛ドラマの醍醐味と言えば、“胸キュン”なのかもしれない。きっとこれは恋愛の「恋」に値するもので、だとしたらもっと分からない。
「愛」だけなら、語られるのにな。
家族だとか、友達だとか。
「恋」がつくだけで、こんなにも難しく感じるなんて。
仕事中、本をスッスッと本棚に差し込みながら、ぽんやりとストーリーを必死に考えてみる。
ありきたりになるのは良くない？でも、ありきたりなことすらも知らない。
頭の中にチラホラと浮かぶ深澤さんの顔。
ふかざわ たつやねー水曜デートしよ❗️
Aいいですけど、顔バレとかしないんですか?
ふかざわ たつやドライブデートにしない❓俺免許持ってないけど❗️わら
Aじゃあ私が運転します?
ふかざわ たつやお願いします❗️💦わら
…なんて、さっき可笑しなこと言ってたよな。
彼女が運転するドライブデートなんて、私ですら聞いたこと無いわ…。この時点で王道じゃないし、深澤さんに聞くのは少し違う気がする。
いや、でも聞く人は深澤さんしか居ないよな…。
本たちをドサドサと運びながら色々考えるけど、やっぱりムシャクシャする。
ふぅっとため息をついて、腰をバキバキと鳴らすと、
「すいませーん」
と、声がする。
「レジお願いします」
「あ、はい」
振り返るとそこには、よくうちの本屋に来てくださるお得意さま。
帽子から覗く派手なピンクの髪と、明るいトーンの声が印象的ですぐに覚えた。
いつも、ウン万円分の漫画を大量に買っていく。ここまでの人もなかなか見たことない。
ピッピっといつも通りレジをすると、この何冊もの漫画の中に少女漫画があることに気づいた。
…こんなお兄さんでも少女漫画読むんだ。へぇ。
やっぱり、読んでみたら何か変わるかな…。
そう思いながら、私が黙々とレジを打ち終えると、
お兄さんは「ありがとうございまーす」と元気よく答えて店を出て行った。
「少女漫画…とりあえず、私も読むか」
ルンルンで店を出て行ったピンク髪のお兄さんの後ろ姿を見ながら、そう思った。
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minmin(プロフ) - mizuiroさん» ギュンギュンを届けられて嬉しいです！夜は眠れているようで安心しました笑 (2022年5月24日 19時) (
レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - めちゃめちゃキュンキュン...いえ、ギュンギュンします！！続きが楽しみで夜しか眠れないです！！ (2022年5月24日 10時) (レス) @page41 id: c168ba2284 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - rinaboyaさん» ありがとうございます！面白いと言われるのが一番嬉しいです😊頑張ります！ (2022年5月20日 22時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
rinaboya(プロフ) - ほんとにこの小説が面白すぎます...これからも頑張ってください！ (2022年5月19日 23時) (レス) @page34 id: a9150a3a31 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - 深澤りんさん» ありがとうございます！(^^) (2022年5月12日 20時) (レス) @page28 id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年4月18日 21時
