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「…なんか、ごめんなさい」
「あはは、マジごめんねぇ」
あの後、慌てて深澤さんを追いかけてビルを登った私と、慌てて私を迎えにビルを降りた深澤さんはすれ違い、今に至る。
チーンと扉が閉まる時の絶望ったらありゃしない。だって、はじめての会食でこれなんだもん。
テーブルを挟んで流れる気まずい空気に、呼吸がしにくい。
そんな私と裏腹、深澤さんは思いの外優しい人で、むしろ「あはは！思い出しただけでおもしれー」と呑気に笑っている。
ふわっとした優しい声と喋り方で、怒っている様子も無さそう。だけれど、私の頭は上がらない。
「ほら、俺仕事柄あんまり外ウロウロするの好きじゃなくて、外で待たないのが基本だからさ」
「…ほぅ」
「すっかり慣れちゃってた。言えば良かったね」
仕事柄…？どんなお仕事なんだ…。
そう思いながら、私が首を傾げつつ考えていた私。
届いたお酒をくぴっと飲み干し、テーブルに置いた深澤さんは、「ん？」と声を漏らす。
「俺、アイドルなの、知らない？」
「へ！？」
驚きのあまり変な声が出た。
そして、バッとようやく顔を上げてしまった私。
目の前にいる深澤辰哉さんと、初めて目が合う。
「やっとこっち向いた」
そんな風にふわりと笑う深澤さんは、罪深い。
恋愛無垢な私にだってわかる。
そして、
アイドル！？友だちの友だちにそんな人いたっけ…
と慌てて記憶を辿った。
言われてみれば「幼馴染がジャニーズでさ、最近デビューしたんだよね」なんて言っていた気がしなくもない。
艶やかな黒髪に、キリッとしているけどら柔らかい目つき、黒縁メガネをカチャッと指で押し上げる手はすらっとしていて綺麗。
テーブルに肘をついて、「ん？」と首を傾げるとゆらりと揺れる2連のループなピアスに、慌てて目を逸らした。
…あまりにもかっこいい。
好きかどうかは別として、かっこいいわ、この人。
「すみません…。知らなかった…。」
「SnowManは、聞いたことある？」
「あ、す、SnowMan！」
「お！知ってたか！それ、俺なのよ」
自分のことを指差して、「グループは知ってたか！」と、ケラケラ笑う深澤さんは、どう見ても悪い人には見えない。
ていうか、こういうひとがモテるのか…というような、テンプレを見せられてる感じ。
そりゃ、アイドルだもんな…SnowManだもんな…私ですら聞いたことあるもん。
思いながら、お酒をこくっと飲み干すけど、ん？と気づく。
アイドルと恋愛始めようとしちゃってるけどいいの私。
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minmin(プロフ) - mizuiroさん» ギュンギュンを届けられて嬉しいです！夜は眠れているようで安心しました笑 (2022年5月24日 19時) (
レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - めちゃめちゃキュンキュン...いえ、ギュンギュンします！！続きが楽しみで夜しか眠れないです！！ (2022年5月24日 10時) (レス) @page41 id: c168ba2284 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - rinaboyaさん» ありがとうございます！面白いと言われるのが一番嬉しいです😊頑張ります！ (2022年5月20日 22時) (レス) id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
rinaboya(プロフ) - ほんとにこの小説が面白すぎます...これからも頑張ってください！ (2022年5月19日 23時) (レス) @page34 id: a9150a3a31 (このIDを非表示/違反報告)
minmin(プロフ) - 深澤りんさん» ありがとうございます！(^^) (2022年5月12日 20時) (レス) @page28 id: 1eb423545c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年4月18日 21時
