12.夏まつり。2 ページ13
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金魚すくいで勝負したり、ヨーヨー釣りをしたり、綿菓子を食べたり、ずっと2人で手をつないでいた。
(こんなちゃんとしたデートいつぶりだろ…)
花火の上がる会場へ移動していると
「あれ?山内晶大じゃない?」
「隣彼女かな…ショック。」
やはり晶大は目立つのかばれてしまいそんな声が聞こえてきた。
(可愛くないことくらい自分が1番わかってるし。)
花火の見えるところへ移動したけどさっきのことを気にしているのかあまり会話が弾まなくなってしまった。
(やっぱ晶大には可愛い人のほうがいいのかな…)
そんなことを考えていると晶大が手を強く握ってきた。
「俺は可愛いと思うしお前しか嫌だから」
「え?」
「だから…気にしないの。確かにあんまり堂々と出かけられないしあんなこと言う人もいる。
けどあいが行きたいって言うとこには行こう。したいことはしよう。隠すつもりはないから。」
不器用な晶大なりに伝えてくれた言葉。
きっと私が寂しい思いをしていることに気づいて連れてきてくれたんだろう。
疲れてるのに貴重なオフを使って浴衣まで来てくれて。
「バレーばっかで寂しい思いさせること多いと思うしなんもしてあげられない事もあると思う。
だけどバレー頑張れんのもお前が家で待っててくれてるから、支えてくれてるから。だからこれからもよろしくな」
そう言って照れたように笑う晶大。
「何にもできないよ?可愛くないしほんとめんどくさい女だよ?」
「いーの。いるだけで。」
「晶大」
「ん?」
「ありがとう。」
「どーいたしまして、そろそほ花火上がるんじゃない?」
ドーン!
「わぁ…綺麗…」
「来年も来ような。」
花火の音でかき消されそうなくらいの小さな声に返事をする代わりにぎゅっと手を強く握り返した。
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Miii(プロフ) - はじめまして!この小説の続きが読みたいです!良かったらパスワードを教えてもらえませんか? (10月8日 1時) (レス) id: 2dc2c97a9f (このIDを非表示/違反報告)
(名前)あやか(プロフ) - パスワード教えて下さい!! (2021年8月13日 13時) (レス) id: 6c19d02f23 (このIDを非表示/違反報告)
moe - この小説の続きを読みたいのですが…リクとかパスワードを聞くのとかどこからたずねたらよろしいのでしょうか… (2020年8月13日 11時) (レス) id: ae6b71875c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - とても面白かったです (2020年8月13日 11時) (レス) id: ae6b71875c (このIDを非表示/違反報告)
shimasano0507(プロフ) - 初めまして、凄くドキドキする作品でした。 (2020年8月10日 17時) (レス) id: e68347c50e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アイク | 作成日時:2016年7月11日 0時