One episode.（修正） ページ4
【乃蒼Side.】
「…い、お…、…ーい、おーい！」
「ん、んぁ…？……ｯ！？」
誰かに呼ばれる声で、意識が浮上する。重たい瞼を上げると、すぐ目の前に人の顔が。本気で驚いて、声にならない悲鳴を上げた。そんな私に、謎の怪しい人物が軽く謝る。見た感じは十代後半の童顔な男性だが、
「あ、ごめんごめん。びっくりさせちゃった？」
「…い、いえ」
(それにしても、この格好まるで…)
───神様みたい。
彼の口が、ニヤリと弧を描いた。
「んふふ、大せいか〜い！！」
特に自分は何か言ったわけでもない。それなのに、急に大きな声で正解だとか言われても反応に困る。戸惑った顔を向けていれば、特に気にする様子もなく彼はペラペラと話し出す。
「僕はねぇ、時間と時空を司る神様だよ！君には、折り入って頼みたいことがあるから此処に連れてきたんだ！」
「神様って…あの？」
「うん！あの神様！」
信じたくはなかったが、実際現実にあるとは思えない場所にいるわけだし、多分さっきのは考えを読まれたのだろう。なら信じるしかない。だが、それはそれで疑問が浮かぶ。
「頼みたいって、どうして私になの？」
「まずは最初から説明しようか！大前提として、君は死にました！で、君みたいな優秀な子がただ死ぬのは勿体ないという事で、少しお手伝いしてもらいます！」
そう言われて、此処に来る前に死んだことを思い出した。確か、トラックに轢かれたんだっけ。テンプレな死に方だなぁ、なんて呑気に考えながら、説明を聞く。
「ツイステッド・ワンダーランドってゲーム、知ってるでしょ？そこに、一年くらい前、監督生の女の子を送ったんだけど、ちょっと問題があってさ。ほら、よく聞く、みーはーおんな？っていうやつ？その子を君に倒してほしいんだよね。僕らも助かるし、君も暇潰しができる。良い案でしょ？」
一方的に告げられた案に、思考を巡らせる。実際のところ、最近暇を持て余していたのは事実だ。それに、この案に乗ればもう一度生き返ることも出来る。まだ高校に入学したばかりだったのだ。このまま死ぬつもりなんて毛頭ない。
「…その案、乗ったわ。その代わり、今よりも可愛い顔にして。誰でも堕ちるような顔に」
「よし、分かった！任せて！じゃあ、このまま送るね！期待してる！」
その声とともに、私の意識は沈んでいった。
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零(プロフ) - 続きが速く見たいです! (5月31日 19時) (
レス) @page8 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - めちゃくちゃ面白くなりそうな予感……！更新楽しみです( *´꒳`*) (2022年1月23日 21時) (レス) @page7 id: 69c02199bb (このIDを非表示/違反報告)
風雨鬼(プロフ) - のののさん» ありがとうございます！頑張って更新しますね！ (2021年12月17日 22時) (レス) id: fa6e41920e (このIDを非表示/違反報告)
ののの - めっちゃ好きな作品です！！最新待ってます♪ (2021年12月17日 11時) (レス) @page3 id: df95154fff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風雨鬼 | 作成日時：2021年10月9日 17時
