転トリしたら路地裏だった (ページ5)

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その後相澤さんは私を雄英高校まで案内してくれた｡

雄英高校に着いたら相澤さんは雄英の空き部屋｡ベッドがある為仮眠室だと思われる所まで私を連れて行き､

相澤「ここで待っていろ」

そう言い部屋から出ていった｡きっと私の処遇を決めるのだろう｡

物凄く憂鬱だ｡

「僕のヒーローアカデミア」は好きな方だし､夢小説も少し読んでいた｡

その夢小説では「トリップ」をするものが多かった｡憧れはしたが実際自分がそうなると話は別だ｡

物凄く怖い｡

殺されはしないと思うが､きっと自由ではいられないだろう｡

私から見ても私は怪しさ満点だ｡記憶喪失の少女が路地裏に居る事自体怪しいのに｡

そもそも記憶喪失なんてそんなになりやしない｡

私は主人公みたいに自己犠牲が出来る人間ではない｡痛いのも辛いのも嫌だ｡

最初は高揚していたであろう感情も段々と冷めていき､恐怖だけがのこった｡

きっと今の私の顔は真っ青だろうし､震えが止まらない｡

怖い｡怖い｡

涙が溢れ出そうだ｡前の世界には親だって居るのに｡友達だって居るのに｡

怖い