小さいあのこ。3 (ページ25)

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緑side

誠也くんが家に戻ってきて数日。

学校も半日とかだけど行けている。

夜は一緒にお風呂に入るのが日課だ。

2人で背中の洗いっこをしたり、髪の毛を洗ってあげたり。

赤「見て見て」

緑「いっぱい持ってきたな」

湯船にアヒルさんをいっぱい浮かべて喜ぶせーちゃん。

なんか周りの同じくらいの子たちより幼く感じるけど可愛いからまぁいっか。

お風呂上がりは右足のマッサージも欠かせない。

痛いとか力が強いとかギャンギャン騒ぐ。

ちょっと可哀想だけど仕方ない。

騒ぎ疲れたのかソファーでお気に入りのくまちゃんを抱きしめたまま眠ってしまった。

その姿は天使なんじゃないかってくらい可愛くて思わず写真を撮ってしまった。

声を掛けても起きないからそのまま部屋まで運ぶことに

ベッドに寝かせて布団を掛けて部屋を出た。

自分の寝る準備を終えて、せーちゃんのお部屋の前を通るとうなされて泣いていた。

緑「大丈夫？どうしたん？」

心配になって近づいて声を掛ける。

赤「みんないなくなっちゃって。ひとりぼっちになってん」

緑「怖かったな。でも大丈夫やで、近くにおるからな」

抱きついてきたせーちゃんをなだめた。

今までは一人で寝ていたけどこの日から、お父さんと寝るか、僕と寝るか、眠るまでそばにいてあげるようになった。

元気に感じていたけど、少しずつ体力も落ちてきて疲れやすくなっていた。体調に波があって元気な日もあるけど。

緑「もうごちそうさま？」

赤「お腹いっぱい。さっきおやついっぱい食べてもうたから。残しちゃってごめんなさい。」

紫「ええよ、食べられる分だけで」

お菓子も別にそんなたべてなかったけどななんて思ったりもしたけど

もともと少食だけどご飯を残すことも多くなった。

体調悪そうな時や辛い時も心配掛けないように、冗談を言ったり、笑ったりしている。

体調も安定していたある日

赤「なぁなぁ、今度の休みどこか行きたい」

緑「どこ行きたいの」

赤「うーん、お願い事するところとか」

緑「開運スポット的な？」

紫「神社とか？」

赤「うん」

温泉とかもいいななんて話し合って、ちょっとした旅行に行くことになった。