好きだからこそ居られない・・【SARU】 (ページ14)

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ｍｉｓｓｉｏｎ１４ページ14

「ベータ・・」

私はそのまま地面にへばりつく。

そんな私を雷門のみんなが見ていた。

「・・ひどい・・人質なんて・・」

一番最初に口を開いたのは天馬君だった。

「・・エルドラドを抜けるのに・・人質を取られたって・・一体・・」

私はそれは・・

と口ごもる。

言えない・・

言って、フェイに何かを感づかれたらいけないから・・

「ごめんね・・言えない・・。」

私はそう言って口ごもった。

そのあと、みんなは何も聞かず、私を雷門のみんなが住む時代へ連れて行ってくれた。

だけど・・

「・・どうするの？A・・。本当に・・」

私は今、雷門の学校から出ようとしている。

天馬君とフェイが私を心配して門まで来てくれた。

知らないうちに雷門に一人選手が増えて、驚いているのに・・

それでもなお・・私を気遣ってくれる。

なんて優しいんだろう・・

だけど、その優しさに甘えちゃダメ・・

「だって、居れないよ・・。私は・・何も話せないから・・。」

何も言えないから・・

そんな信用も出来ない奴と一緒になんて・・みんな居れるはずがない。

「そんなの関係ないよ！一緒にいようよ！君だってサッカーを守りたいなら気持ちは同じなんでしょ！？」

「・・・」

そう言ってもらえて、私は嬉しかった。

だけど・・

「やっぱり無理・・。もう・・いかなくちゃ・・」

「行き場もないのに！？」

フェイはそう言った。

確かに行き場なんてない・・

だけど・・

「・・・孤りで生きるって決めたから・・」

私は孤りで生きる。

エルドラドは確かに許せないけど・・

ベータは負けた。

それを理由にエルドラドはベータにひどいことをするかもしれない。

これ以上エルドラドを刺激するのは・・得策ではないと思うから・・

私はとにかく歩いた。

そして、たどり着いたのは夕日が綺麗に見える、鉄塔だった。