好きだからこそ居られない・・【SARU】 (ページ13)

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ｍｉｓｓｉｏｎ１３ページ13

「ベータ・・」

そんな私とベータにフェイが割ってはいる。

「フェイ・・」

フェイは私に背を向け、ベータに顔を向けていた。

「雷門のみんなを元に戻してもらおうか。洗脳を解くんだ！」

気づけばベータの周りを雷門のみんなが囲んでいた。

ベータはどうやらその洗脳やらを解いたようだった。

「解除はしてやった！だからそこをどけっ！」

「円堂監督はどこだ！」

私に近づこうとするベータを神童君が止める。

少し雷門と言い合いするベータ。

だけど、ここにはいないと主張するベータ。

そして、それをフェイは確認した。

その間も、ずっとベータの鋭い目は私に突き刺さったままだった。

それに耐え切れなくなった私はフェイに私とベータの前からどいてもらった。

ベータは私を睨みつける。

伝えたいことはたくさんある。

あなたを人質にとられてたんだって・・

本当は裏切ったのは最近で・・あなたたちを裏切るつもりでエルドラドを抜けたわけじゃないって・・

ほかにも・・私がサッカーをできない理由とか・・

そんなことを考えていたら、エルドラドのルートクラフトが私たちの目の前に現れる。

そこからは私も知る顔、ガンマが現れた。

「なさけないなぁベータ。それでもエルドラドに選ばれた管理者かい？」

「・・ガンマ・・」

ベータはその顔を歪めた。

「プロトコル・オメガ２.０がここまでやられるなんて・・いこうか。マスターがお待ちだ。」

その言葉を聞いて、私は声を上げていた。

「待って！！」

声を上げると、ガンマは私を見つめた。

「A・・」

ガンマの目は次第に鋭くなる。

「待って！私・・ベータにたくさん言わなきゃならないことがあるの！！」

「・・A」

ベータが私の方を向く。

だけど、ガンマは不敵に笑う。

「裏切り者のためにマスターを待たせるわけには行かないんでね。」

そういってベータたちが光に包まれる。

言わなきゃ！！今！！

「私がサッカーをできないのはもう長く走れる足じゃないから！！そして、私がエルドラドを抜けたのは・・ベータ！！妹であるあなたが人質に取られていたからだったんだよ！！」

私は叫び続ける。

ベータは驚いた顔をして私を見ていた。

だけど、次の瞬間、ベータの顔は歪んでいた。

涙を浮かべて・・

「お姉・・ちゃん・・？」

ベータは私に手を伸ばす。

私もベータに手を伸ばす。

だけど、二人の手が結ばれることはなく、目の前から大切な妹は消えてしまったのだった。