好きだからこそ居られない・・【SARU】 (ページ12)

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ｍｉｓｓｉｏｎ１２ページ12

「エルドラドを裏切ったってことは、俺たちの味方なんだよね！」

その言葉に誰もが驚く。

誰もこんな状況で・・そんなことは言えないはず・・

私は混乱して、慌てる。

「・・・味方・・とか・・よくわからない・・。」

だけど・・確かに今のエルドラドの行動は許せない。

だって・・だって・・

サッカーをなくせば・・SARUはいなくなるんだよね・・？

エルドラドがルートエージェントを送り、サッカーを消そうとしているということは、昨日、天馬君たちが話してくれるまで知らなかった。

やっぱり・・私たちだって人間なんだ・・

そこまでするなんて・・許せない。

「・・だけど・・消されるなんて嫌だから！！」

私はそう言って天馬君を見た。

天馬君は「消される？」と、私に問い返してくる。

「えっと・・サッカー消されると困るってこと！・・協力する！私も・・」

私はそう言って、みんなをまっすぐ見つめたのだった。

償いになるかは・・わからない・・

だけど、SARUに何かは返したい。

私を大事にしてくれていた・・

SARUだけには・・

私はサッカーなんてできない。だから・・

「かなり古い情報だけど・・彼らの特徴を・・教える。私は・・サッカーできないから・・」

私はそう言って、天馬君たちに一人ひとりのデータを与えた。

だけど、雷門では同じエルドラドのメンバーだった私に期待していたのはサッカーだったらしく、少し残念そうな顔をしていた。

最初は雷門は押されるものの、神童君ということ、織田信長のミキシマックスが成功し、形成は逆転していった。

みんな、私の渡した情報をうまく使ってくれているのも感じた。

ベータ達はゴーストミキシマックスをしてまでも勝ちを取りに来た。

だけど、雷門はそれを上回ったのだった。

試合は、雷門の勝利に終わった。

雷門のみんなは素直に喜ぶ。

だけど・・私は・・

「私達が負けちゃうなんて・・」

ベータは何が起きたかわからないという感じだった。

素直に喜べなかった。

「笑いに来たんですか・・大体、嘘まで付いちゃって！」

ベータは私に食い下がってくる。

「てめぇはサッカーできるだろ！！なのになんでやらねぇ！俺たちに負けるのが怖かったのかよ！！この臆病者！！」

ベータの言葉が胸に突き刺さる。

私は胸が痛くて、胸を抑えた。

「一番強いてめぇを倒すことが俺らの目標だった！なのに、てめぇはいなくなりやがった！」

ベータはどんどん私に問い詰めてくるのだった。