【HQ】無理なものは無理なんで【木兎光太郎】

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『…………はあ…』


疲れた。

普段以上の働きぶり、トランプ、キャラ崩壊。


とんでもない1日だった。



木兎「お前はほんとおもしれー奴だな！」




私のクソデカため息を横目に木兎さんがケラケラ笑う



『至って普通ですよ……というか今そんな要素ありました？』



木兎「今ってわけじゃないけど…眠そうだったり、勝負事に熱くなったり？
意外と表情豊かなのがおもしれーなーって」



『……そうですか』



どうやらため息が面白かったわけではなく、総合評価が「おもしれーやつ」らしい


まあ面白いかはさておき、自分のことを分析されるのはなんか照れるな


それに、私は私のことを「自他ともに認める無表情」と評価しているため、自分でも気づけない自分を見透かされた感じで変な気分だ







木兎「………そういえばAって東京来たのはじめて？」



唐突な質問に少し驚きながらも、淡々と答える



『…いえ、何度かありますよ

…………父が単身赴任でこっちにいて…』



いつものように平然と



木兎「へーそうなんだ
意外とすぐそこにいたりしてな！」




『……………あー…………はは』




それっぽい愛想笑いで乗り切れ





木兎「……大丈夫か？
なんか俺まずいことした？」


『え？………いや大丈夫です』



……ちゃんと繕えてないのだろうか


やっぱり合宿中表情筋どうかしちゃったんだと思う




木兎「……大丈夫じゃないんだろ
俺ちょっとだけお前のこと分かるようになってきた」




……だめだ。やっぱりこの人の前では嘘偽りが一切貫き通せそうにない。



そしてこの何事にも真っ直ぐな瞳に見つめられると、言わなくていいことまで全部出し切ってしまいそうになる



………もういいや





『木兎さんの言う通りです、大丈夫なんかじゃないです

……なので部屋に着くまで聞いてくれますか』

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