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〈Aside〉
それが、わたしの初恋。
でもね、小さい頃の記憶はそれしかないの。
聞いた話によると、
男の子が帰っちゃった後知らないおじさんに声をかけられて、
連れていかれそうになって、
走って逃げて、事故にあって。
気がついたら中学生だった。
記憶障害で、小学校の記憶丸ごとなくしちゃった。
それから、
玲於くんも壱馬くんもすごく過保護になった。
自分たちのせいだってたくさん謝ってきた。
そんなことないのに。
たくさん謝られて、わたしは苦しかった。
玲於「A、起きろ！！！」
『あ、はい！！！』
壱馬「おはよ、A。」
玲於「おはよ。」
『おはよ！』
玲於「今日からAも高校生か。」
そう。
今日から高校生。
華のJKってやつ。
『なに玲於くん、Aの成長に感動してる？笑』
玲於「まぁ、、、。」
『もう、素直じゃないなぁ笑』
壱馬「感動もなにも、Aが高校でもなんかやらかしそうで冷や冷やしてるわ。笑」
『え、壱馬くんひどい。』
玲於「それは壱馬に共感。」
『ええ、玲於くんもひどい、！』
壱馬「まぁ、同じ高校なんやから、困ったことあったらなんでも言うんやで？」
『はーい！』
玲於くんと壱馬くんが過保護になったのは
他にも理由がある。
うちの両親は共働きで、
しかもバイヤーって言う仕事だから、
常にどこかに商品を買いに行ってる。
たしか、今はカナダだっけ？
家にいる時なんてほとんどない。
だから、自分たちが守んなきゃって思うんだって。
お父さんはギターが得意で、
海外に行くと、現地の人とはギターと歌でコミュニケーションをとる。
そんなお父さんに憧れて、
わたしもギターを習い始めた。
だから、高校では軽音楽部に入ろうと思う。
それから、ダンスも習ってる。
"Lightning"っていうダンススクール。
壱馬くんも一緒に通ってて、
もちろん高校でもつづけるつもり。
玲於くんは大学でダンスサークルに入って、
夜まで練習して帰ってくるのに、
朝は早く起きてご飯を作ってくれる。
壱馬「あ、時間！！」
『ほんと！ 行かなきゃ！！』
玲於「お弁当持った？？」
『持った！！！』
玲於「いってらっしゃい」
壱馬「いってきます！」
『いってきまーす！！』
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作者名：ことは@0804 | 作成日時：2019年5月12日 11時
