心からの愛を叫ばせてください。 (ページ36)

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『(......どこ、ここ。)』

目が覚めたらそこは見慣れない倉庫だった。

綾沙「ん、やっと起きた」

『(…綾沙さん)』

綾沙「ようこそ、あんたの処刑場へ^^」

綾沙さんはそう言ってニヤリと笑う。

その瞬間、私の体に恐怖と痛みが駆け巡った。

ﾎﾞｺｯ
『(うっ…痛っっ)』

鈍く低い音が響く。

…私、殴られたんだ。

男1「へへ、なかなかかわいいじゃないすか」

綾沙「そいつ、あげるから好きに使って」

男2「まじすか、あざっす！」

男3「それじゃあどーすっかな、こいつ」ﾆﾔﾘｯ

わたし、殺される。

そう思った。

逃げなきゃ。

そう思って立ち上がろうとすると、

男1「おっと、」
ﾊﾞｺｯﾄﾞｽｯ

『(うぅ…ｯｯ)』

男2「おとなしくしてなきゃだめじゃん」

『(離し、て…)』

男3「なに？」

『(離して…！)』

男3「なに言ってるかわかんねぇww」

男1「おとなしくしてれば優しくしてやっから、な？」

痛めつけられたところがジンジンする。

ここで終わっちゃうのかな…

『(…やだよ、まだみんなと、いたい。)』

本音がひとつこぼれた。

まだ、やりたいことはたくさんあるんだ。

『(…渉く、ん)』

『(…力也、くん、…まさくん、)』

ひとりひとりの名前を呼んでみる。

届くはずないのに、なぜか止まらなくて。

『(乃々華、ちゃん、…新くん、翔、史くん)』

あぁ、会いたいな。

『(…未来、くん、織也くん、…太樹くん、…っっ)』

いっしょに踊りたいよ。

『(…壱馬く、ん、…北人くん、)』

また、面白い話聞かせてほしい。

『(…陣、さん、力矢さん、…健、太くん、…瑠唯く、ん、)』

ダンスだって、教えてほしい。

『(…翔吾く、ん、…翔平、くん、…樹くん、)』

もしも私が落ち込んでたら、

コントみたいな会話で、またなぐさめてほしい。

『(…龍、くん、昂秀く、ん、…彰吾さん、)』

みんなとなら、辛いことだって笑い飛ばせる。

『(…拓磨、くん、…陸さん、)』

それがすごくうれしい。

『(…慎、くん、)』

また、お弁当作ってよ。

『(…海青、くん、…っっ)』

大好き、だよ。

今ここで、いつものように口を動かしたって誰にも伝わらない。

それでも、伝えたい言葉がある。

神様、お願いします。

あの人に、

あの人たちに私の思いを届けてください。

『(…助、けてっっ…)』