＿＿＿＿２８ ページ29
Tatsuya side.
いつもよりも早く仕事が終わり、その足でAさんの家に寄った。
とは言っても、俺が住んでたマンションの2つ隣の部屋が空いてたからAさんと悠斗が引っ越してきてくれたんだよね。
だから実質家みたいなもん。
Aさんが週刊誌対策だって言って、ちょっと頑張ってくれたの、嬉しかったなぁ。
これでほぼ毎日一緒。
なんて話をすると、翔太に『顔キモい。惚気んな。』って言われんだけど。
だからあえて、うるせえ、ってドヤ顔してやるんだよね。
「おかえり、深澤くん。ちょっと夕飯の買い物してきたいんだけど、悠斗とお留守番しててもらっていい？」
辰「おっけ〜」
ありがと！とパタパタと小走りで上着と鞄を持った彼女を、悠斗と一緒に玄関で見送った。
辰「いってらっしゃい。気をつけてね。」
「うん。すぐ戻ってくるから。」
辰「いいよ、ゆっくりしてきな。」
「でも、」
辰「たまにはさ、1人の時間も必要でしょ？」
そう告げると、彼女は柔らかい笑顔で微笑んだ。
ガチャリと鍵の閉まる音を確認してすぐに悠斗をリビングに呼んだ。
辰「悠斗〜！」
『なーにー？』
小学生になった悠斗は、宿題をしながら俺の呼び掛けに答えた。
辰「一生のお願いがある。」
『一生のお願い？』
辰「悠斗さ、俺がママのこと守ってくれるなら、ママのことお嫁さんにしてもいいよって言ってくれたじゃん。」
『うん。』
辰「だから、それを今からママが帰ってきてら伝えようと思う。」
真剣な眼差しで伝えると、悠斗は何かを察したかのようにノートをパタンと閉じて、わざとらしく溜め息をついた。
『やっとプロポーズする気になったの？』
辰「え、」
『も〜僕がどれだけ待ったと思ってるの？男ならバシッと行きなよね。』
辰「それは、ごめん。ごめんなんだけどさ、」
出会った当初から口は達者だと思っていたけど、こんなに大人びるなんて思わなかったな。
なんて、小学生相手にたじたじの俺。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3916人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
llo - ありがとうございます＾＾楽しみにしてます＾＾ (2021年5月1日 23時) (
レス) id: f8f448eb28 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - lloさん» お返事遅くなりました....！ありがとうございます＾＾出来たらお知らせしますね◎ (2021年4月28日 20時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
llo - cleamさん» お返事ありがとうございます＾＾え！いんですか！お忙しいのにありがとうございます！楽しみに待ってます＾＾ (2021年4月23日 20時) (レス) id: f8f448eb28 (このIDを非表示/違反報告)
cleam(プロフ) - lloさん» コメントありがとうございます！実際に同じ立場の方に読んでいただけて光栄です（ ; ; ）リクエストもありがとうございます＾＾ただいま順次リクエストを進めておりますので、お時間いただきますがそれでも宜しいでしょうか....？ (2021年4月14日 21時) (レス) id: c295088e12 (このIDを非表示/違反報告)
llo - 私自身シングルマザーでとても親近感が湧くお話しでした！相手もいないのでふっかみたいな人がパパならな〜と思って読みました（笑）またシングルマザー系とかパパになるSnowManのお話し見てみたいです！ (2021年4月12日 21時) (レス) id: f8f448eb28 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：cleam
| 作成日時：2021年1月16日 22時
