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仕事で関わるだけの距離感ではない私たちを見てニヤニヤしながら
．
『大丈夫かしら？ごめんなさいね遅くなっちゃって。申し訳ありません』
『今ちょうど御手洗さんと思い出話をしていたところなんです』
『あら、思い出話？
…あれ、二人お知り合いだったの？』
「えぇ」
『あぁ！そうなんだ』
『どうも御社のご縁で』
『あらまぁ！そうでしたか！！』
『座りましょうか』
『そうですね、失礼いたします』
『僕が初めてのお客さんだったんですよ。御手洗さんの』
『へぇぇ！本当！？
やだ知らなかったわ』
．
『なんで教えてくれなかったのよ〜』なんて私をバシバシ叩く常務。
彼のことだから付き合っていたことを言ってしまうんじゃないかとハラハラしていたけど
そうでなかったからかホッとして力が抜けた。
．
．
次々と運ばれてくる料理に舌鼓していれば
かつて彼がバーで働いていた時の経験などを話しだし相槌を打つだけだったのだが
．
『あともう一つ、バーで働いていた時に発見したことがあるんです
一流の人たちは、みんないい靴を履いていたんです』
『あぁ…足元の美学ね
本当、靴にはその人の生き様が見えるわよね』
『本当にそうなんですよ
当時僕はいつもダメージジーンズにスニーカーで(笑)
いざ商談となるとどんな格好をすればいいのかわかんなくて
大事な商談を控えたあの日、御手洗さんにアドバイスをもらったんです』
『あら！勝負靴を選んでもらったわけですね？
それで、そのプレゼンは？』
『もちろん、成功しました』
『よかったよかった！』
『その時履いていた靴が…』
．
そう言いながら立ち上がり常務と私が見える位置に移動してきて
．
『この靴です』
『あら！大事に履いていただいて！
まぁこんな立派な方に買ってもらえてこの子も幸せだ。ねぇ』
「そうですね」
『幸せなのは僕の方です
この靴があるから、今の僕がある』
．
靴を見ながら常務に話していたはずなのに
彼は気づけば私をじっと見つめていて
．
『この靴じゃなきゃ駄目なんです
御手洗さん、本当にありがとう』
．
真剣な顔でそう言った。
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みきゃん - お久しぶりです！久しぶりにこの小説見たらすごい展開になっててビックリしました！これからも応援しています！ (2020年8月23日 0時) (
レス) id: c552b5681b (このIDを非表示/違反報告)
Fu-ka(プロフ) - えびまろさん» コメントありがとうございます！嬉しいです（ ; ; ）じれキュンとか言っちゃっていいのかわからないくらい焦らしまくりな作品なのですがこれからも楽しんでいただければと思っております！！更新頑張ります！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 4af5a9bf2e (このIDを非表示/違反報告)
Fu-ka(プロフ) - 杏奈さん» はじめまして！コメントありがとうございます（ ; ; ）嬉しいお言葉ばかり…！！主人公ちゃんもふっかもちょっとトンって押せばくっつきそうなのにくっついてくれないんです（笑）じんわりじんわり進んで行きますがお話楽しんでいただければと思います！！ (2020年6月1日 22時) (レス) id: 4af5a9bf2e (このIDを非表示/違反報告)
えびまろ(プロフ) - ふっかとの微妙な距離感がじれったくて、いつ進展するんだろうと気になりながら読んでます。お忙しいとは思いますが、更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年6月1日 21時) (レス) id: 79d7d19d55 (このIDを非表示/違反報告)
杏奈(プロフ) - はじめまして。この作品に今日出会い、一気に読んでしまいました。じれったすぎて「キッツー」と言いながら読みました(笑)ふっかさんと早くくっついてくれ〜と願っています！これからも楽しみにしています。更新、頑張ってください！ (2020年5月30日 22時) (レス) id: aadbdb729c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Fu-ka | 作成日時：2020年5月24日 21時
