58-sideF ページ8
嫌じゃないよ、そう彼女に伝えれば
子供みたいにすこしぴょんぴょん跳ねながら
『やったぁ！
じゃあ約束ですよ！』
「うん」
『送っていただいてありがとうございました
それじゃ！』
「またね」
何度も振り返って手を振る彼女に微笑みながら手を振り返して見送っていると
♪〜
「もしもし？」
《「ねぇ、もしかしたらようやく恋愛運上がってきたかもなんだけど！」》
「ほうほう、なんだけど？」
《「出逢ったかもしれない！！！
向上心があって、爽やかで優しくって
彼がしてくれたことはもしかしたら大したことじゃないのかもしれないんだけど、でもすごく癒された。久々にときめいちゃった〜」》
「そっか」
《「頑張るべきかなぁ」》
「うん、そいつは見る目があるやつだと思うよ
Aに優しくするのはAにその価値を見出したからだ」
《「…うん。
あ、でも問題があって…若いんだよね」》
「幾つ下？」
《「６つ下。23歳」》
「いいんじゃない？むしろ若さ分けてもらったら？(笑)
気にしてたコレステロール値も下がるかもよ(笑)」
《「いやでもまだ、恋…恋してるわけじゃないけどね
なんか芽吹きそうな種〜って感じ？」》
「芽吹きそうなら育てなきゃ
俺はいつだってAを応援してる」
《「うん、ありがと
あ、そう言えばそっちはどうなの？例のあの子」》
「あぁ…今度2人で飯行くことになって」
《「なあんだ！そっちもうまくいってんじゃん！あたしも頑張んないとなぁ
じゃあまたね」》
「うん、またな」
この電話でよりわかった
あいつにとって俺は
ただの親友でしかない
それ以上でも以下でもない
ただの、親友
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作者名：Fu-ka | 作成日時：2020年5月11日 21時
