僕はまだ君を愛さないことができるII (ページ41)

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約束に遅れて来た上に、なぜか俺がAのところに行くために名古屋へ行ったことまで知っていて
彼女はずっとムスッとした顔だった。まあ俺が悪いんだけど

．

「あのさ、何もなかったよ。
そりゃあいつのことは大事だけど…友達としてだから」

『でも優し過ぎじゃないですか
わざわざ名古屋まで行きますか普通

…じゃあ私とお師匠さんが崖にぶら下がってたら「それ何度も答えたろ
言ってんじゃん2人とも崖っぷちまで行かせないって」

無理ですよその答え！』

．

すると早足で歩いていた彼女が急に立ち止まって俺の方を見る

．

『私たち、お試しだけど一応付き合ってる訳ですし約束…いいですか？』

「何？」

『1日3回は電話かメールして欲しいです』

「ええ…それ決めなきゃいけない？」

．

俺がそう返せばまたむすっとした顔に戻る彼女

．

「わあったよ(笑)」

『…送っていただきありがとうございました』

「ああ、うん。じゃあおやすみ」

．

俺がおやすみと言っても帰ろうとせず俺をじっと見つめてる

あぁこれチューされるんだろうな。そう思っていたらやっぱりそうで

．

『約束もう一つ。
別れ際には、必ずキスする』

．

おやすみなさい、と帰っていく彼女を見送っていたけど
なんとも言えない感情が俺の中を渦巻いてた