僕はまだ君を愛さないことができるII (ページ17)

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『辰哉さんと御手洗さんは、どこでお知り合いになったんですか？』

「「高校」」

「まぁ、高校の時は仲良くなかったんだけどね～」

「大学も一緒だし、腐れ縁だよな俺ら」

『へぇ…』

．

『でも、腐れ縁って運命感じませんか？』

．

そう言われてないないと2人で口を揃えて言って笑っていると
河野さんは不服そうに黙ってメニューを開いた

．

『あっ！あたしこれ食べたい！
''激辛スパイシーチキン''』

まじかという顔をするふっかに笑いが止まらない私と黙りこくるふっかに河野さんはハッとして

『あ！ごめんなさい！
チキンって前世の辰哉さんですよね…』

「「あ、いや(笑)」」

「ちがうちがう(笑)
いいと思うよ～ちょうど刺激あるの欲してたところだし！」

『じゃあ…頼みますね』

．

河野さんには絶対見せない全力で睨んだ顔をするふっかに笑いが止まらない
どうぞ、と出された激辛スパイシーチキンを美味しい！と頬張る河野さんに続いて私も食べる

．

「あれ？ふっかは食べないの？」

そう言ってみれば
食べるよ？と言いながら嫌々食べて河野さんにカッコ悪いところを見せたくないんだろう、静かに辛さと戦いながら私の方を見て無言のSOSを送ってくるふっか

．

そんなふっかを見て楽しむ私の様子が気に食わなかったのか少しムッとした顔をして河野さんが質問してきた

．

『2人はいつもこうやってご飯食べるんですか？』

「うーんまぁ時間が合えば？」

「気使わなくていい…し」

『どうして付き合わないんですか？』

「いや、なんでって(笑)」

．

辛さに耐えきれず咳き込み出したふっかを見ながら

．

「友達だからかな」

『友達から恋に発展することありません？』

「私たちはない。私が彼氏いる時はふっかがフリー、私が失恋した時はいつもふっかは彼女いたし？」

『ふぅん…じゃあお互いフリーだったら付き合うってことですか』

「それはない(笑)
サークルも一緒だったけどそれはまるでなし！」

．

後々、河野さんから聞くことになるんだけど
私がこうやって言っている間、ふっかはなぜか悲しそうな顔をしていたらしい
何か言いたそうな、でも言えないから黙ってるそんな表情