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「うーん…？」
自覚はしてないけれど少し方向音痴なのか
地図アプリを見ても目的地にたどり着けない
♪〜
「もしもしー？」
「もしもし？
なんで遅れた俺が先に店着いてんだよ(笑)
今どこにいんの？」
「んん…なんか…
川沿いの道ずっと歩いてる
あと…左側に階段がある
はぁ…もう迎えにきて…」
「あぁ…はいはい
じゃあ〜左向け左！」
「ん？」
「上見て」
言われた通り階段の方を見上げると
スマホを耳に当てて笑う深澤辰哉
「あっ！」
笑って手を振った私を見て
微笑みながら階段を降りながら
「祝われたくないかもしれないけど
誕生日おめでとう、A」
「全然めでたくないんだけど、ありがと！」
彼が降りてきたところでお互い電話を切る
「やっぱ迷ったか」
「しょうがないでしょ？
25歳すぎてからというもの、どっんどん誕生日が嫌になってく
そんで持って今日。8と9は全然違う！」
「そうかなあ
なんも変わんないと思うけど」
「女にとっては死活問題なの！9は苦しみの9
はぁ…いっそ30の方がマシ」
「今日1日、苦しみだった？」
そう聞かれて今日1日を振り返った
「とりあえず話したいことはたくさんあるの！聞いてよね！」
「わあったよ！(笑)」
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作者名：Fu-ka | 作成日時：2020年5月6日 0時
