僕はまだ君を愛さないことができる (ページ12)

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『忍法！サンドイッチ風車！！』

今日もしょうもない遊びをしているクラスの男子。
最近やっとオテアライ攻撃がなくなってきて
私の学生生活は平和になってきた頃
サンドイッチ風車とかいって
手を広げてくるくる回っていた佐久間の手が教室の花瓶にあたり花瓶が落ちて割れた。
一気に静まり返る教室。

『え、やば。え、どしよ
俺部活いかなきゃなんだけど』

自業自得だろうと見ていたら

『佐久間佐久間、大丈夫！
俺ら1軍だから片付ける必要ありませーん』

『どゆこと？』

『えーっとじゃあ…
2.5軍と3軍のみなさん
よろしくお願いしまーす』

ああ、彼らは自分たちがやってしまったことを人になすりつける最低な人間なんだ

『ははっ
おねがいしまーす！
すみません～』

最初は傍観していても性格上どうしても間違っていることを見過ごすことができない私。

「ちょっと」

思わず立ち上がったけれど
同じタイミングで立ち上がる音。
振り返るとあの時の彼だった
ああ、この人はいつも困っている人を助けてくれるんだ。そう思った
でも今はそんなこと考える時間じゃない
そう思い、自称1軍のもとへ行こうとしたその時

『やめたほうがいいよ転校生
下手に文句言うと、3軍にされちゃうよ』

ね、やめときなと声をかけてくれたけれど
正直2軍とか3軍とかどうでも良い。
そりゃあ学生生活、楽しく安泰に過ごしたいけど

『行こう？』

でも、やっぱり
理不尽に命令されて従う彼らを見てられなくて
佐久間たちの席からジャージの入った袋を手とった。