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ふっかとは、あの日以来特に会話はない。
朝は相変わらず無言で、帰りだって一緒になったのはあの1度きり。
相変わらずふっかは、他の子達とは楽しそうに会話しているし、私が部活に出るようになって帰りが一緒になっても無言。
その落差に、体は鉛のように重くなって。
心臓は嫌な悲鳴をあげて。
私ってこんなに嫌な奴だったんだと思って、自己嫌悪が激しくなっていた。
でも、いつまでもふっかのことばかり考えている訳には行かない。
2年の冬。
進路という大事な事を考えなくちゃ行けなくて、私は真剣に、そっちの方を悩みつつあった。
「どこ行くの？」
「……まだ決めてないの。」
放課後、友達の進路用紙の書き込みが終わるのを眺めながら答える。
一応第1志望はそこにしたけど、強くそこに行きたいという志望は無い。
というか、動機が薄いようで、明確のような。そんなふわふわとした曖昧な理由。
でもそこ以外行きたいかと言われたら思いつかない私は、とりあえずその専門学校の名前を書いて提出した。
「…で。所であなたはいつになったら書き終わるのかな？」
「進学したくないよ〜。でも夢叶えた〜い！」
なんて言ってる友達に付き添う。
……今どき大阪を坂なんて書く人いるの？なんて言いかけて、一昨日の公民で茨城と茨木を間違えたのでちょっと言うのは辞めた。
「大阪とは…随分離れたね？」
「うーん、でもここが1番いいからさぁ。Aは？」
「地元にしたよ。通学大変だもん。」
「それも大事だよねぇ〜。不労所得者になりたい。」
「急だね？」
なんて、ふざけはじめた友達を慰めつつ、やっとの事で終わったらしい彼女を見送ってから部活に行く。
そういえば今日、スケジュールの最終確認をひーくんにしなくちゃいけない。
そう思ったのに。
「え？今日ひーくん休みなの？」
「そ、そう！！なんか妹さん、迎えに行かなくちゃって！」
と、ラウちゃんから説明を受けて少し困った。
ということは、副部長(なんとアレでも副部長)のふっかに話さなくちゃいけない。
全く話せないことは無いと思うけど、中々詰められない距離に悩んでいた。
「多分ふっか、Aちゃんと話したいことがあると思う。」
「そうだね…そろそろちゃんとスケジュール確認しないと、みんな大変だもんね…」
「絶対そこじゃない。でもそんなAちゃんが好きだよ。頑張って。」
「……スケジュールの話だよね…？」
さっくんから謎の激励を受けたその直後だった。
事件が起こった。
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作者名：函娘 | 作成日時：2023年9月26日 20時
