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あべちゃんの最もすぎる正論を言われて萎むさっくん。
ちなみにひーくんは宮ちゃんよりもっと遠くて4個目の教室。翔太くんは宮ちゃんと同じらしい。
「何この学校、幼馴染は幼馴染で括ってる説ない？」
「それはあまりに不平等。」
「百合組尊くない？」
「あべちゃん、ふっかとAちゃんは？」
「出直してきてもらっていい？」
「さっくんそれ地味に私に刺さってるからやめよ？」
「そもそもさ。」と、宮ちゃんが聞く。
「いつからそんなに話さなくなったの？」
「………気づいたら？」
「気づいたらが1番やべー回答じゃん。」
「そんなこと言ったって…」
そりゃ、翔太くんと宮ちゃんは仲がいいだろうけど、私だってそんな仲になるつもりは今でもない。私も、別にふっかのことが嫌いな訳でもない。というか、嫌いになれない？に、近い、気もする。
「まぁ、目に見えての傾向は無くなったから、今はそれで良しとしましょ？」
「そうだね…ありがとう蓮くん。」
「…俺の事めめくんってら呼んでくれないんですか？」
「君も距離の詰め方なかなかえぐいね。」
なんて事を言ってたらふっかが帰ってきたので一旦解散した。
結局どうしたらいいか分からずに日々は過ぎていく。
……もう、どうもしなくていいんじゃない？
という答えに行き着いたのは、あれから1週間後の事だった。
部活も終わって、帰り道の途中だった。
「今日のテスト現文だったじゃん。」
「うん。」
「範囲忘れて全部やった。」
「それは強すぎない？」
なんて、2,3ヶ月前の私たちには有り得ないくらい普通の会話。
こういうの、いいなぁ、なんて思った時だった。
空からポツリと降ってくる雫は、段々と大きくなっていって、すぐ土砂降りに。
幸い、歩き始めて５分経たずだったので、慌てて校舎に戻ったけど、やっぱりそれなりに濡れてしまっていた。
「私ダンス部の倉庫からタオル借りてくるね。」
「俺も行く。」
「…重いものないよ？」
「無くても行くの！」
ええ…なんで……？
って思ったけど、大人しくふっかを連れて職員室に行く。
無事にタオルを借りて頭を拭こうとしたらふっかに取られた。
2個使うつもり？
なんて思っていたら、私の頭に被せられた。
久しぶりの意地悪か！？と身構えたけど、普通に、というか、割と丁寧に拭かれた。
その手つきがなんだか気持ちよくてうとうとしかける。
「寝るなって。風邪引くぞ。」
「んん…だって気持ちい……ふっかの手気持ちいもん。」
「………。」
「痛っ！？」
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作者名：函娘 | 作成日時：2023年9月26日 20時
