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「疲れたよぉ〜。」
「ラウちゃん、あと1周だよ。頑張って！」
「Aちゃん、俺のタオルどこ？」
「宮ちゃんさっき、阿部ちゃんのところに置いてたよ？」
「Aちゃあああん！！」
「どしたのさっくん？」
「呼んだだけえええ！！！」
「佐久間、お前外周追加な。」
「ふっかの鬼ぃ！！！！」
なんだそれは。
と、思ってもそんなこと言う暇はなく。
タオルだスポドリだなんだと慌ただしくみんなに渡す。
そりゃ、大会１ヶ月切ってたらみんなの緊張感も高まってここまで忙しくなるのも必然というもので。
ちなみに正式なマネージャーとしての採用は今のところ先送りになってる。でも殆ど決まってるようなもので、地区大会が終わったらちゃんと引き継ぐ予定。
と、言うことを先にふっかに伝えたら、なんか、なんか………。
「A？」
「ひゃい！！！！！！」
いつの間に目の前にいたのか、しかもふっかに呼ばれたことも気付かず、変な声で返事をしてしまった。
絶対バカにされると思って身構えてみたけど、帰ってきたのはバカにする言葉じゃなくて、
「疲れてんの？」
「い、いや、大丈夫…。」
労う言葉。
「さっくん、ひーくん！審議！！！」
「はいはい？」
「なにー？」
ふっかが外周に行ってる間に2人を集める。
のをみて面白そうに他のメンツも集まってきた。
「…ふっかが、」
「お？」
「進展した？！」
「………私を労った…。」
「違う違う違う違う。」
「喜ぶとこそこちゃうで！？」
阿部ちゃんと康二くんが思わず後ろから乗りかかってきた。結構重い。
あと別に喜んではない。
「今までの接し方の方が普通じゃないんだからね？！」
「そうっすよ。そこで喜んだらダメですって。」
なんて蓮くんとラウちゃんにまで言われる。
だから喜んでないって。
「重症だろこれ。」
「重症だね。」
阿部ちゃん曰くの、百合組にまで言われた。
「でも、でもさ？！あのふっかがだよ？！」
「確かにあのふっかがだね！？」
こんな経験なくて、嬉しいとかそんな気持ちより、ただただ困惑。
それが行き帰りにも影響していて、よく話しかけたり、話しかけられたり。
どうしたらいいか分からなくて、最近はちょっと私が距離を取ってるに近い。
「さっくんとなら普通に話せるのになぁ…なんで教室お隣なの…。」
「俺よく行くじゃん！」
「ベランダからね？アレ怖いからやめて？」
「なんで…廊下から行きなよ…」
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作者名：函娘 | 作成日時：2023年9月26日 20時
