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「私とふっかは！！！断じてそんな関係じゃありません！！！」
「はっきり言われてるじゃん、辰哉…」
「……ま、そーなるわな。」
涼太くんは、私がふっかと産婦人科…の、隣の内科に受診していたから、てっきり、その、つまり、そういう事だ。
「俺とAが子供ねぇ〜。」
「言葉にしないでええ！！！！」
言葉にしてしまうと容易に想像出来るそれに、私の羞恥は限界を迎えた。
顔を上げることが出来ず、その場に蹲る。
「お兄ちゃんダメなんだ！女の子いじめちゃ！」
「嫌われちゃうよ！」
「子供に言われてるぞ、辰哉。」
公園で遊んでいた子供たちが心配して駆け寄ってくれたけど、今はその優しさがすごく恥ずかしい。
その事で何故かいじられてしまっているふっかと、それをみてニヤニヤしている涼太くんは、なんだか楽しそうだ。
「とにかく、俺の早とちりだった。本当にごめん。」
「いいのいいの！私も勘違いしたまま怒っちゃったから…ごめんね…」
「俺はそんなことだろうと思ってたけどねー。」
「ふっか！！」
「そもそも！！そんな大事な時に女1人で受信させる様な男じゃねえよ俺！」
確かに。いつもは口が悪いけど、ふっかは優しいから、そんな様子が逆に想像できない。
きっと、あの夕焼けの教室で見た時と同じような優しさで、女の子とここに来るんだ。
そう思ったら、苦しかった胸は、もっと苦しくなった。そんな苦しさを誤魔化すように、そして何故か急につまらなさそうに口をとがらせるふっかを無視して、何かあげられるものは無いかとカバンを探る。
そういえば、作りすぎたからおやつに食べようと思ってたブラウニーが入っていた。
「あの、これもし良かったら…私が作ったのなんだけど…あ、手作りが嫌ならいいんだけど！？」
「え、俺は嬉しいけど…いいの？俺が喧嘩ふっかけたのに…」
「ううん！私も勘違いさせたの悪いから！良かったら…」
「勿論、喜んで受け取るよ。」
初対面なのに友達のために怒れたり、すごく素敵な人なんだな…という印象が強かった。
「ふーん。」
「……何？ふっかの分は家にあるで………」
「【私が】作った、ねぇ？」
「あ"っ！！！！わた、わたし、わわわたしのママ！ママが作ってくれたの！！！」
キョドる私を見てポカンとする涼太くんと、笑い出すふっか。……これはもうバレている気がする。
適当にその場を誤魔化しているうちに、涼太くん…改め、宮ちゃんと仲良くなり、LINEも交換した。
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作者名：函娘 | 作成日時：2023年9月26日 20時
