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あの後、いつの間にか眠ってしまってて。
隣にふっかが寝ていた時は、まあ、驚いて、叫んだ。
しかもご丁寧に手まで繋いでくれていたから、また胸が苦しくなる。
情緒が掻き乱されているようで、怒りたいのはこっちだよ！！！と怒鳴ってやりたいけど、こんなに叫んでも起きないふっかに、ため息をついた。
時計を見ればあれから30分くらい眠っていたらしい。
下校時刻まで寝てていいと言われてたし、どうせふっかも起きる様子は無い。
離したくても離れる気配のないその手を握り返さず、私は二度寝した。
「起きろって。」
「…痛い。」
デコピンをされたんだと分かったのは、額にじんわりと広がる痛みを自覚してからだった。
まだ少しぼんやりする思考を無理やりクリアにする為に頭を振ろうとしたら止められた。
「あんま頭振んな。」
「……あれ？ふっかがいる。」
「今気づいたのかよ。」
ふっかは呆れながら私の髪を整えたり、優しく起こしたり、手を引いて立たせたり……
え、………ふっか？
「な、え、な、ななんな、なん、えッ？！」
「ふはっ。変な鳴き声上げてんなあ。求愛のマネ？」
「なわけないでしょ！？」
あんまりにも優しい対応をするふっかが想像出来ないというか。
これは夢か？夢だな？夢だね？
「…いひゃい。」(※痛い)
「何してんの？」
「いや、こんなふっか幻覚でしかありえな痛いですほんと痛いです現実だこれ！！」
「生意気な口叩くのはどこだァ？おおん？」
片手で両頬を捕まれてしまい、めっちゃ痛い。
ああ、こりゃ夢じゃないと分かった、分かったからほんと離してくれないかな！？
「…ていうか、手、離してくれないですかね……｡」
いつまで繋いでるつもりなんだか、ずっと繋がれてるせいで少し動かしにくい。
その繋いでいる手を暫く見つめたあと、ふっかはわざわざ顔の前まで持ち上げてくる。
「ふーん？」
「いや見せつけなくても繋がってることは分かってるよ？」
「お前から離さなかったのに？」
「もしかしてお薬キメてる？ごめんごめんごめん冗談まって握んないでいっっっった！？」
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作者名：函娘 | 作成日時：2023年9月26日 20時
