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慌てるひーくんが何となく面白くてからかってしまう。…ふっかの性格の悪さが移ったかな。
ひーくんはふっかと同じダンス部のエース。サボり癖のあるふっかの居場所をよく聞かれる度に仲良くなった。
「よくふっかの場所わかるね？」
「私にわかる場所にいるのが悪いんだよ。」
「なんで照とAが仲良くなってんだよ。お前ら強すぎ。結託すんな。」
の、会話を元に。私とひーくんは影じゃ深澤探索隊なんて呼ばれてる。
ちなみに探索確率はひーくんが50%で私が100%不名誉な成績だったりする。
そんなに嫌ならまずサボらなきゃいいのに。
という話はまたいつかするとして。
「そうだ。今度あったら頼もうと思ってたんだけどさ。」
「うん？」
「ダンス部臨時マネージャー、またしてくれない？正式でもいいけど。」
「あ、そっか。そろそろ地区大会だもんね、時期。」
去年は普段いるマネージャーさんが骨折してしまい、ふっかとひーくんの顔馴染みということで少しお手伝いをした。
あくまで臨時だったから、大会が終わり次第すぐ辞めちゃったけど。
ちなみに今年は肝心のマネージャーさんが受験生で空席状態なんだとか。
正式にという言葉に唸りつつ悩む。
「ひーくんもモテるんだし、あんなに女子いるなら選り取りみどりじゃないの？」
「物品とか1から教えるの大変じゃん？」
「まぁ、確かに？」
未だに家の引き出しにあるメモ帳を思い出して身震いする。私もメモ帳を見てやっとだったな…とあの時の忙しさを思い出して目眩を起こしかける。
なら仕方ないかとそのお願いを引き受けることにした。…正式にやるかはちょっと保留にしてもらった。
というのも、多分ふっかが嫌がるんじゃないかと思ったから。
去年もあんまりいい顔してなかったし。
でも、ひーくんがいるからなのか、大好きなダンスを真面目にしてるからなのか、こういう時ふっかはあんまり私にちょっかいをかけることもバカにしたりすることもすごく減る。
時々やられてもひーくんが助け舟を出してくれるから、私としてはあんまり困る事でもない。
「ふっかがいいって言うならいいよ。」
「まぁふっかが嫌がっても手伝わせるけどね？」
「強引だなぁ。」
「だって俺、Aちゃんが見ててくれたら頑張れるし。」
「…それそこ、そういうのはもっと花がある子にしたら？」
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作者名：函娘 | 作成日時：2023年9月26日 20時
