5 ページ5
. you
深澤さん、どんな人なんだろう。
そんなことを少し考えるうちにもう目の前は
目的地のお店の扉で。
『傘ありがとね』
｢どういたしまして。先どーぞ、？(笑) ｣
『ええ、照が先に入ってよ(笑)』
レディファーストだからさ、とか言って
私を先に店に入れた照は
｢俺トイレ行ってから戻るわ、席、ここから真っ直ぐ奥に行ったとこの、55番の卓だから。」
『えっちょっとまってよ、 ！』
引き止めた私の声も虚しく。
仕方なく卓番号を目線にゆっくりと足を進めたつもりが、
すぐに55が目に入った。
顔をあげればテーブルにはビールとおつまみ、
タバコを吸いながら携帯を見ている人、
『あ 、』
私が次の言葉を発する前に
こちらを見た深澤さん、であろう人は
｢わ、まだ来ないと思って気抜いてた、ごめんね｣
そう言って慌ててタバコの火を消した。
もしかして私に気をつかって、
『 私平気なので気にしないでください、』
｢いやいや、俺がそうしたいのよ、ありがとね｣
｢おまたせ。こちら俺の同期のAA｣
いつの間にか追いついて来ていた照が
後ろから顔を出し私を紹介する。
『あ、えと、Aです』
目が合った深澤さんに軽く会釈する。
｢どーも、照がいつもお世話になってるようで。話はよく聞いてます、深澤辰哉です。｣
深澤さんも笑顔で会釈し返してくれる。
ん、話はよく聞いて.... ます？
照何話してんだろ..
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 432人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫苑 | 作成日時：2023年10月14日 13時
