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. 深澤side
' 深澤 10:00 会議室 '
「 え〜 」
月曜日、出社してデスクを見ると
ポストイットが貼られていて。
時計の針が10時の10分前を指す頃、
会議室へ向かっていると後ろから近づくヒールの足音。
「 深澤くん、おはよう 」
この声は石川さんだ。
「あ、おはようございます 」
石川さんは、俺よりひとつ上の先輩で、
仕事ができるのは周知の事実。
「もしかして深澤くんも会議室呼ばれた?」
「はい、石川さんもですか?」
「うん、一緒に行こ」
.
「2人には株式会社△△さんとのコラボプロジェクトの担当をお願いしたい。」
「ありがとうございます、頑張ります」
「え 、?!あ、ありがとうございます、!!」
課長の口から聞いた会社名は照とAちゃんの
勤めている会社だった。
自分が担当に選ばれたことへの驚きとの
両方で、唖然とする。
そして今から向こうの会社で顔合わせがあるから2人で行って来て欲しい、とのこと。
少し冷静になった頭で考えれば、
沢山居る中から2人が選ばれているとは
限らないか、という考えに行き着く。
まあ、どちらにせよ会社に行く予定が増えれば
2人に会えるかもな〜、って何考えてんだ俺
「おーい深澤くん? 行くよー」
「あ、はい今行きます!!」
.
株式会社△△にて、
部長らしき方に案内され、会議室へ。
「今回、弊社の2人は初めて大型プロジェクトの担当を務めますので、至らない部分も多いかと思いますが、何卒よろしくお願い致します。」
「とんでもないです、こちらこそよろしくお願い致します。」
どうぞ、と言われ少しソワソワしながら
石川さんに続き部屋の中へ。
挨拶をしなければ、という考えより先に
見知った2人の顔を認識していた。
.
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作者名:紫苑 | 作成日時:2023年10月14日 13時