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聞き覚えのあるその声にハッとして
顔を上げると笑顔のふっかさん。
本当にびっくりした時って声が出ない。
動揺しながらも、差し出されている手を
握り返し、握手を交わす。
「ちなみに俺もびっくりしてるからね？(笑)」
握手の際にぼそっと伝えられたけど
そんな素振りはひとつも見えない。
そして隣には名札に '' 石川 '' と書かれた
とっても綺麗な女の人が。
「岩本です。よろしくお願い致します。」
照が改めて挨拶してるのを見て、
慌てて私も石川さんの方へ。
『申し遅れました、Aと申します、この度はよろしくお願い致します。』
「石川です、こちらこそよろしくお願いします」
一通り挨拶を交わし、ひとまず座って軽くアイスブレイクをすることに。
「社名聞いた時にピンとは来たけど、まさかふっかが来るとは思ってなかった」
「いやそれは俺も同じ(笑)」
当然2人は互いの会社を知っている訳で。
プロジェクトは大体の概要は前々から聞いてはいたけど、
発表があるまでは社外秘だし、
まさか沢山の社員の中から偶然、なんて考えないよね。
「おふたりが知り合いなら連携も取りやすくて進めやすそうね」
ね、Aさん、って笑顔で話を振られる。
『そうですね、心強いです』
見るからにハイスペックな石川さん。
私よりも先輩だろうし、緊張してしまう。
4人でプロジェクト資料に目を通し
各々次回の合同会議で立案するという流れに決まった。
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作者名：紫苑 | 作成日時：2023年10月14日 13時
