piece of love or like？ (ページ17)

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. 深澤side

1人で歩き始めたのもつかの間、
思い切って通話ボタンを押す。

Aちゃんは驚いたような声色で電話に出て。
正直出てくれるか不安だったから嬉しくて。

少し話したあと、Aちゃんから
照との付き合いは長かったですよね、と聞かれる。

長いのはもちろんのこと、
思い返せば本当に照には今まで何度も助けて貰っていて。

今日みたいに、恋愛面だけじゃなく
俺が仕事でミスして落ち込んだ時も
話聞いて励ましてくれて。

「働き始めてからは仕事も恋愛も。俺の事なら多分何でも知ってるよってくらい話してる。」

盛ってるとか無く、本気でそう言えるくらい、
俺の身の回りで起こる出来事はなんでも話している気がする。

『じゃあこんど照に沢山ふっかさんのこと聞いておきますね(笑)』

「ん？それは俺に直接聞きなよ(笑)」

『あ、そっか (笑) 』

照が俺の事話すってなると
なんか余計なこと言いそうなんだよね。

まあ別に話されてまずいこととかないけどさ。(笑)

寒いし、暗い夜道なのに、
電話しながら歩くだけで寂しさなんて感じなくて。

｢よし、到着〜。｣

『お、おかえりなさい〜。』

不思議と家に着くのもいつもより早い気がした。

｢ありがとね、遅くまで。急な電話も付き合ってくれて。｣

『こちらこそ、楽しかったので、ありがとうございます。』

公園の時間も含めると、本当に長く話してたから
電話を切るのがちょっと惜しいくらい。

｢じゃ、また連絡するね、おやすみ〜｣

『おやすみなさい〜』

通話終了を押せばシーンと静まった部屋に1人。

寂しい気持ちは少しあったが、
これからを思う気持ちが心を暖かくしていた。

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