検索窓
今日:5 hit、昨日:11 hit、合計:31,130 hit

13 ページ13

. you





楽しい。





共通の趣味を見つけたり。
私の好きな物にも興味を持って聞いてくれる
深澤さんと話していると本当に楽しくて。





自然と砕けた接し方も、引き出してくれている感じ。









そういえば。





『ふっかさんって呼んでもいいですか?』




お互いの苗字呼びが
よそよそしく感じてくるほどには
今日の数時間で仲良くなったもので。






まあ、ふっかさん、苗字なんだけど。(笑)
照が呼ぶのが印象に残ってたから。






「お、もちろん。俺はじゃあAちゃんって呼ぼうかな?」





とはいえ急な名前呼びは少しドキッとするな。





『いいですね、距離縮まった感じがします』






.







かれこれ30分ぐらい話しているだろうか。
お酒でぽかぽかしていた体もかなり冷え込んできた。




冬本番が近づいて来るのが分かる。
夜と寒さで、寂しさは相まって。





少しの沈黙の後、
背中にふわっとなにか暖かい感覚が。





『ん、?』




隣を見ればジャケットを脱いでいたふっかさん。
私の肩にはそれが掛かっていて。





「寒いでしょ、大丈夫?」





今の私には、その優しさが温かすぎて。




『..っ、ありがとうございます、』




少し言葉に詰まってしまう。




「ずっと、我慢してない?」




『我慢..、』





時々どうしようもなく悲しくなる。
そんな私の気持ちを見透かされているみたいで。








「泣いていいんだよ、」









いくらその言葉を貰っても初対面の人の前で泣くなんて
有り得ないと、普段なら思うんだろう。








でも、今同じ気持ちでいると知っている
ふっかさんだからこそ、涙が抑えきれなくなっていって。









『..っ つらい、です、』









1粒、2粒、涙が流れて行った。







.

14→←12



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (65 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
432人がお気に入り
設定タグ:snowman , 深澤辰哉 , SnowMan
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紫苑 | 作成日時:2023年10月14日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。