イ ベ リ ス 2

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「あぁ〜うまい」





透が新人のマネージャーさんを連れてくるまで暇だから

てっちゃんに速攻で淹れてくれたコーヒーを飲んでると

いつものように広臣が隣に座る。





広臣「一口ちょーだい」



「臣くん絶対一口じゃねーからダメ」



広臣「ぜってー一口!」





じゃあ、はい。とコーヒーを渡すと約束通り一口飲み

ゴクリと上下する喉仏。





「うまいでしょ?」



広臣「うまい」



「臣くんも後でまたてっちゃんに淹れてもらお」





臣くんとは私が人前で呼ぶ呼び方だ。



さすがに人前で広臣なんて言ったら周りになんて

言われるかわからないからね。



行こうか、と微笑む広臣を見つめてるとガチャッと

扉が開き透が





透「おらー今から紹介するから静かにしとけよ」





そう言い、女の人を楽屋に招き入れた。



スラッとした手足にふわふわのブラウンの髪。



私と同い年なのかと疑うほど大人びている。





友里恵「今日からみなさんのマネージャーになった

中島友里恵です。

当分は桜井さんのお手伝いですがみなさんの力に

なれるよう頑張ります。よろしくお願いします」





頭を下げる中島さんに私達も立ち上がり

「よろしくお願いします」と頭を下げる。



なんだろう、中島さんの声を私は聞いたことがある。



でも、それを思い出すことは出来ずまた椅子に座り

残っているコーヒーを飲み干した。





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