イ ベ リ ス 2

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広臣side





駐車場に行く途中、恵ちゃんに友里恵がごめん、と

謝るとニコッと笑って大丈夫!と言った。



でも、頬っぺたは赤くなっていて痛そうだ。





「後で俺から言っておくね」



春菜「ねぇ、臣くん」



「ん?」



春菜「本当にあの人臣くんのカノジョなの?」



「…そうだよ」



春菜「愛してる?」



「…うん、愛してるよ」





春菜ちゃんが聞いてくることにすぐに答えられない。



それは、まだ俺が友里恵じゃなくAのことを

愛してるからだろう。



駐車場につき、桜井さんが後ろにAをおろす。



俺はすやすやと眠っているAの顔にかかっていた

髪の毛を退かし、頬を撫でる。





透「なぁ、臣。

そろそろハッキリしてくれないか?」



「ハッキリ…ですか」



透「お前はまだAが好きなんじゃねぇの?」





真っ直ぐな目で言われたその言葉にピクッと

身体が反応する。



桜井さんはその反応でわかったらしくそうか、と呟いた。





透「なら尚更、ハッキリしろ。

Aが好きならAを選べよ。

中島さんを選ぶなら…Aにちゃんと別れを告げろ」



「っ、俺は!」





俺も桜井さんの目をしっかり見つめ思いを告げる。



桜井さんは満足そうに微笑み





透「そうか、じゃ後はお前に任せるぞ」





俺の肩に手を置き、春菜ちゃんと恵ちゃんを車に乗せ

駐車場を出て行った。






なぁ、A。



さっき最後なんて言ったけど

もう1度お前を愛してもいいか?




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