イ ベ リ ス 2

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友里恵「おまたせー」





呼び出した人は、私から何もかもを奪った友里恵。



あの事件から1度も会ってなかったけどちょー元気じゃん。



さっさと用事を終わらせて施設に帰ろう。





「で、何の用事?」



友里恵「もーせっかち。

今日呼んだのは、ちゃんとあの約束は守るってことを

伝えに来たのよ」



「本当に?」



友里恵「本当に決まってるでしょ。

それくらいは信じなさいよ」





そこまで言ってるから本当なんだろう。



わかった、と短く返事する。





「あの…」



友里恵「何よ?」



「広お…登坂さんとはうまくいってる?」





一応、好きだった人とのことを聞いておきたい。



おずおず聞くと、頬杖をつきニコリと笑った。





友里恵「そりゃうまくいってるわよ。

アンタがいなくなって臣くん私にゾッコンよ。

毎日、愛してるって言ってキスしてくれるの」





うっとりとした表情でそう語る友里恵は幸せなんだ。



あ、と何かを思い出した友里恵はバックの中から携帯を

取り出し私に画面を見せてきた。





「っ、」





画面には友里恵と登坂さんがキスしている写真が

写ってて思わず顔を逸らしてしまう。



その私の反応を見て友里恵はクスクス笑う。



登坂さんは誰でもよかったんだ。



私はまだ鮮明に登坂さんの唇の感触を覚えてるって

いうのに。





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