イ ベ リ ス 2

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「…何してんの」





休みの日、園内を掃除してると急に外が騒がしくなり

外に出ると子供達に囲まれた敬浩くんが恵を

高い高いしていた。



私が声をかけると恵を抱き抱えたまま私の元に

来て恵を抱える反対の手で私の肩を抱く。





「気安く触んなタラシ」



敬浩「ちょっ!汚っ!」



恵「Aおねーちゃんダメ!」





持っていた雑巾を敬浩くんの顔に近づけると

敬浩くん大好きな恵に怒られ素直に謝っとく。



自分でも思う、子供に甘いって。





「で、本当に何しに来たの?」



敬浩「暇なの」



「じゃ、一緒に掃除しよ」





施設の中に入り雑巾を渡すとさすが潔癖症、丁寧に

掃除してくれる。





日向「あら、敬浩さん。って、何掃除させてんの!」



「暇って言うから仕事与えてやったんだよ!」



日向「一応お客様でしょ!お茶飲む?」



敬浩「いえ、お気遣いなく。俺、掃除好きだから

とことん手伝いますよ」



日向「…イケメンは言うこと違うわ」



「ただのタラシだけどな」





次窓ーと新聞紙を渡し私は低い所、敬浩くんは

高い所を拭きだす。



すると突然何の前触れもなく





敬浩「最近、登坂っちとはどうなの?」





と聞きだす。



私、そのことは誰にも話した記憶無いんですけど。





「どうもこうも広臣とは何も無いよ」



敬浩「へぇ〜広臣、ねぇ」



「あ、」





口が滑った。



みんなの前では臣くんって呼んでるけど2人きりや

メールの時は広臣って呼んでるからついやっちった。



すげー敬浩くんニヤニヤしてて





「キッモ」



敬浩「ちょ、今の傷つく!」




その言い合いをしてると後ろから視線を感じ

敬浩くんと後ろを振り向くと





桜花「聞いちゃった聞いちゃった♪

Aちゃんに春が…うふっ♡」





桜花ちゃんが壁から覗いており話を聞いていた。



これはすぐに先生と日向ちゃんに話が回り

うるさくなるぞ。



はぁ、とため息をつく私を敬浩くんはまぁまぁ、と

頭をぽんぽんした。



元はと言えばアンタがあんなこと聞いたからだろが。





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