キミのいない夜 -2-

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トン、トン、



泣き止んだ私の背中をリズムよくトントンしてくれる。





「私ね、」



広臣「うん」





抱きついたまま話し始めても臣は変わらず

背中をトントンしてくれる。





「男の人をちゃんと好きになったの臣が初めて」



広臣「え?でも、付き合ったことはあるだろ?」



「うーん、付き合ってとか言われてないから

カウントしてない」



広臣「…待って、」





そう言うと、背中を叩いていた手が止まり

その手は今、臣の顔を覆ってる。





「え、ど、どうしたの?」



広臣「…俺が初カレ、になる?」



「付き合ったら初カレだね…わっ!」





初カレ?って聞かれたからそうだって答えたら

強い力で抱きしめられた。



私の胸元に顔を埋める臣の耳は少し赤くなってる。





広臣「俺がAの初カレになってもいいですか?」



「ふふっ、なんで敬語なの笑」



広臣「だって、嬉しいから」



「私の初カレになるならちゃんと告白してよ」





そう言うと、バッと顔を上げてすうっと息を吸い





広臣「A、絶対幸せにするから

俺と付き合ってください」



「はい、お願いします。

私を離さないでよ?」



広臣「離せって言っても絶対離さないから」



「それはこっちのセリフだ」





そう言って私からキスしてやる。



唇を離すと、今までキスしたことは何度かあるのに

顔を赤くした臣と目が合い笑うと今度は臣から

後頭部をがっちり掴まれキスされた。





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