キミのいない夜 -2-

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「あれ?私、明日って休みでしたっけ?」



看護長「あぁ、Aちゃん仕事しすぎってくらい

働いてくれてるから休みにしたの」



「看護長…ありがとうございます!

明後日からもしっかり働くんでよろしくお願いします!」



看護長「いいのよ笑 じゃ、気をつけてね」



「はいっ!お疲れ様でした!」





看護長の優しさにルンルン気分になり

帰ろうとすると突然横から現れた美咲に捕まる。





美咲「さっきの話聞いてたよ。

てことで、飲み行こっ!」



「この前は断ったクセに…」



美咲「れっつごぉー!」



「うぉー無視かー」





無理矢理引っ張られながらも明日休みだしいいか

と逆に引っ張って歩いてやる。



病院を出ると、出口の近くに1台黒い車が止まっていた。



いかにも高級ですって感じの。



ま、関係ないからどうでもいいけど。



そう思って横を通り過ぎようとした時





「A」





と低くて甘い声で何度も呼ばれた名前を呼ばれる。



振り返ると、窓から顔を出して手を挙げていた

臣と目が合う。



なんで?と眉間に皺を寄せる私と

きゃー臣くん!?と横で飛び跳ねる美咲。



その場で固まったままでいると車から降りて

私の前に立ち手を掴んできた。





広臣「A、今から時間ある?」



「え、いやこれから…」



美咲「何もないですよ!それに明日この子休みだから

好きにしていいですよ!」



「はぁ!?ちょっと美咲!」



広臣「ははっ、本当?じゃ、借りていくね。

気をつけて帰ってね」



美咲「はいっ!!」





美咲は私にばいばーいと手を振って走って行った。



臣は私の手を引っ張り、車の助手席に乗せて

車を出発させた。



どこに行くかと思いきや、私の家だった。



何の用よと思いながらも家に入れコーヒーを出す。



ソファに並んで座ると臣が口を開いた。





広臣「あの、さ…」



「何?」





そこまで言うと、深呼吸をして私の目を真っ直ぐ見て





広臣「お前、木下さんと不倫してんだろ」





そう言った。



なんで臣は誠司さんを知っていて

不倫のことを知っているの。



そう聞きたいけど、頭が真っ白になって聞けない。





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