キミのいない夜 -2-

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-広臣side-





剛典「臣さーん。フラれた者同士、飲みに行きません?」





楽屋を出る直前、隆二と肩を組んだ岩ちゃんが

そう言ってきたがそんな気分じゃない。





「悪いけど、今日は家に真っ直ぐ帰るわ」



隆二「えー臣、Aと同じでノリ悪ーい」



「うるっせ」



剛典「じゃ、隆二さん。フラれた者同士飲み行きましょ」



隆二「行くぞー!じゃあな臣」



「あぁ」





やけ酒じゃー!と後ろで叫んでる2人を置いて

楽屋を出た。



事務所を出て空を見上げると綺麗な星空が広がっている。



Aこの空見てねーのかな。



Aのことしか考えられないって

俺どんだけAのこと好きなんだよ。



そんなことを思いながら歩いてると

目の前を木下さんが店から出てきた。





「木下さ……ん」





声をかけようと思ったけどそれは出来なかった。



だって、木下さんと一緒にAが出てきたから。



なんでAがここにいるんだよ。





「っ、」





その状況に頭がついていかず、その場に固まっていると

俺に気づいていない2人は手を繋ぎ

木下さんからAの唇にキスをした。



その時のAの表情は今まで見たことない

顔をしていた。



俺には見せない顔を木下さんに見せている。



2人には悪いが、その後をついて行くと

結構人通りが少ない道に入っていき

大きめのホテルに入っていった。





「嘘、だろ…」





Aが俺らの誘いを断って木下さんと会って

カラダを重ねている。



木下さん奥さんいるだろ。



なんで不倫なんかしてんだよ木下さん。



アンタ、奥さんのことすげー大事にしてんのに。





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