路地裏ロボット《怪盗キッド》

製造番号１４ ページ16

Aside









『ただ今帰りました〜………うげっ』









「うげっとは何だ、うげっとは。」









ドアを開けた瞬間目の前には仁王立ちの赤井さん。









『な、何かありましたか？』









「まあいい、取り敢えず手を洗え。話はそれからだ。」









赤井さんはすっごく怖い笑顔で私を手洗いに向かわせた。









それからリビングに戻ると、怖い笑顔のまま、赤井さんに座らされた。









私は頭に？マークを浮かべていた。









「さあ、どう言い訳する？」









『な、何がですかぁ……』









私は何でこんなに赤井さんが怒っているのかがわからない。









「その様子だと分かってないな？」









『はい、分かりません……』









「今、何時だと思ってる。」









『え、何時って………………あっ』









時計は午後６時を指していた。









「さあ、今、何時だ？」









『午後６時、です。』









「いつも何時に帰れと言っている？」









『……………………５時、です。』









そう言ったら、ブチッと何かが切れる音がした。









「何故遅くなった！１時間もなにをしていた！」









『えっと、安室さんの車に乗って……』









「そうじゃない、何で１時間も遅れたか、だ！」









『ショッピングモールに行って、その後安室さんと長話してました………』









「本当だな？」









『はい…………』









はぁ、と深い溜息を着くと、赤井さんは私の体を引き寄せた。









「心配なんだぞ、こっちは……」









『はぁ……これが親心ってヤツですか。』









「そうかもな。」









『もう、パパったら！』









「ぱ、パパ！？




いや、それは辞めてもらいたいな……」









『あ、そうだ今日安室さんに帽子買って貰ったんですよ〜パパと一緒！』









「話を聞け。」









ピーンポーン









『あ、ほら誰か来ましたよ、パパ出てきてください！』









「もう俺は何も言わない……」

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