好きです。猫被り先生[小瀧]

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「あ、先生」







『…、』








「先生…？」









こんなに近くの声が聞こえてない








余程の考え事をしているのだろうか








『…Aちゃんさぁ、』








「え、あ、はい？」








と思ったら先生の口が開いた






『この前猫被っててんやんか、』







「いや、その

被ったっていうか先生に合わせたっていうか」





まさか私が猫被ってるなんて言われると思わんかったから、言葉がうまく出てこない









『Aちゃんは猫被ってる時しかさ


俺のこと望先生って呼ばへんの？』









「へ、？」







まあ、確かに今日1回も呼んでないし、







呼ぼうともしてなかった







望先生と私が呼ぶことを求めている先生は









まるで子犬、あかん…可愛すぎる








『俺ずっとAちゃんって呼んでんのに』







「わかりましたから、拗ねんといてください


望先生」








『…それでええねん、』






会う度に新しい望先生を見つけていく







次はどんな事が知れるやろうか








この時間がずっと続けばええのに、









恋は怖くて、すごいものだ。

周りがこんなにも見えなくなるのだから









『…おい、そこ間違えてる、


そんな間違い見たことないで、』





でも、もう少し優しくなってほしいとか思う

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