【番外編】いざ、雄英！【呪術廻戦】 (ページ7)

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強面の男性は夜蛾正道と名乗り私と四宮先生を連れ、建物を案内した。

夜蛾「ここは呪術高専だ。呪いについて生徒たちが学んでいるところだ。」

『“じゅじゅつこうせん”...。初めてお聞きした建物ですわ。』

四宮「ここは学校です。呪術師の為の。貴方にはここで術式の訓練を受けていただきます。」

『“がっこう”...とは訓練場でしたか。承知いたしました。』

四宮先生と夜蛾様は私を見たが何も言わず足をすすめた。何か無礼なことをしてしまったのだろうか...。

しばらく歩きたどり着いた一室の前で立ち止まった夜蛾様。引き戸を開けると中には3人いらっしゃった。三人の内二人は驚き、一人は興味がなさそうに私を見ている。

黒髪のお兄さんとお姉さん。そして私とよく似た白髪に蒼い目。聞かずとも分かる。あれが誰なのか。

夜蛾「こいつらがここの生徒だ。お前たち。この子が今朝話した子だ。色々教えてやってくれ。」

四宮「...ご挨拶しましょうか。」

四宮先生に言われて夜蛾様の隣から一歩前に出て一礼をする。

『お初にお目にかかります。五条家長女、五条Aと申します。以後お見知りおきを。』

お決まりの挨拶をすると更にお二人は驚き目を見開いた。白髪のお兄さんもこれには少々驚いたようにこちらを見ている。

夜蛾「A。ここにいる限りはお前も私の生徒だ。いいな。」

『はい。夜蛾先生。』

夜蛾「そして、知っているかもしれないが...向かって左側の白髪の奴がお前の兄、五条悟だ。」

どくり。

その名前を聞いただけで心臓がどくりと嫌な音を立てた。分かってはいた。この人が私の兄なのだと。しかし私にはそれを顔に出すことは許されていない。

『兄上様。お久しぶりでございます。』

深く頭を下げるとこの空気に耐えられないとでもいう風に二人の笑い声が響いた。

「ブハッ！！あはははは！！こんなクズにあ、兄上様って...フフ...似合わなすぎる！！」

「フフ...！！ハハハ...！！硝子、正直に言っちゃだめだよ...！！」

「うっせ。」

私は訳が分からず顔を傾げて固まっていた。ふと黒髪のお兄さんが私の方に来て視線を合わせるように膝を付いた。

「初めまして。私は君のお兄さんの同級生の夏油傑。よろしくね、Aちゃん。」

『はい、夏油さ』

「こらこら、私に様なんてつけないでおくれ。気軽に呼んでくれ。」

四宮先生をちらりと見ると先生は頷いていた。