【番外編】いざ、雄英！【呪術廻戦】 (ページ5)

今日:8 hit、昨日:5 hit、合計:30,525 hit

03 ページ5

「っ...私は貴方に呪力のコントロールについて教えます。

四宮真奈です。A様。お見知りおきを。」

私をみて目を見開いたが母親がいるためか平然を装って担当者が皆言うお決まりの挨拶をした。私はスッと手を膝前に置きこちらも決まった挨拶をする。

『四宮真奈先生。どうぞ、これからよろしくお願いいたします。』

と深々と頭を下げる。

母は満足したのか私と四宮先生と二人きりの空間。当時11歳の真奈ちゃんは術式が優秀だと既に四宮家では上の立場にいたそうで、前の五条家の集まりにもいた気がする。

『では、四宮先生。よろしくお願いします。』

四宮「っ！！あのね、Aちゃん。私が、ここから出してあげるから！！」

最初は彼女の言っていることが分からかった。何を言っているんだろうか。ああ、そうか。母が私を試しているのか。どこかで隠れてこの話を聞いていて親の監視が無いところでどうこたえるのか試しているのだ。

『...私は、この場で五条家当主になれるよう、お父様とお母様のご期待に添えるように精進してまいりますので。』

四宮先生は悲しそうな顔をして私を抱き上げ膝を付く体制から立たせる。

四宮「...A様。私は貴方様に術式について教えることが使命です。

そのために教育の一環として、また五条家の当主になるために必要な一般常識を学んでいただくために外にも触れていただきますので。」

『はい。承知いたしました。四宮先生。』

次の日、私は余所行きの着物。ではなく長袖の紺色の着物を着て離れと母屋の間にある壁の前に四宮先生と一緒に立っていた。使用人がゆっくりとその扉をあけ、私は何年かぶりに五条家の門をくぐり外に出た。

母屋を見るのも新鮮なのに初めて見る乗り物、動き出して変わっていく景色。すべてのものが見たことがないものであったが、これは教育の一環の為。四宮先生は隣に座っており常に監視の目はある。

しばらく背筋を伸ばして揺られ続け、自然が多くなってきたところで乗り物は止まった。

四宮「ありがとう。ここからは私が責任をもっていきます。」

四宮先生は私の手をとりにこりと笑って見せると和風な建物に進んだ。私は手を引かれるがままに進む。

大きな門をくぐり、建物の前に立っていたのは強面の黒い眼鏡をかけた男性。腕を組み私と四宮先生を交互に見た。

「この子がそうか...。」

四宮「はい。A様、挨拶を。」