【番外編】いざ、雄英！【呪術廻戦】 (ページ25)

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『は...？あんた、何してんの？まだ、その人息あっただろう？そのために私が時間を稼いでいたのに...？』

「はっ！！ここで起きたことは誰も見ていない。強盗犯も頭を強めに蹴ったからな。最悪脳震盪でも起こして記憶は飛んでるさ！！俺の個性は【位置替え】！！指を鳴らすことで発動する！！お荷物抱えてやってんのに、ありがたく思えよな！！あとは、お前の口を封じれば万事解決ってか！！」

私の目の前にいるのは本当にヒーローなのだろうか。

私が守ろうとしたのはこんな奴だったのか。

こんな奴の為に尊い命が消えたのか。

なんのためにこんなことをしているのか。

一瞬で頭が真っ白になった。目の前には呪霊が来ている。口を大きく開け、私を食いころすつもりだろうか...。やけにゆっくりに見える。

あれは、ヒーローという皮を被った敵だ。あんなのがヒーローなのか。ただの一般市民一人守れないなんて、こんな奴がなれるなんて、世間は何考えてるんだろう。

『＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿術式反転“赫”。』

それからのことはあまりよく覚えていない。無意識に唱えられた術式は帳一帯が平面にまでえぐれ建物は崩壊。呪霊は祓われて、ヒーローは泡を吹いて気絶していた。

我に返るとそこにはさっきまで守っていたはずの市民の亡骸。

私はこの時感じた。ああ、ヒーローは嫌いだ。

ヒーローってのは自己の利益のみをみている人間。

そもそも人間なのか？下等生物の間違いか？

ヒーローなんて、敵と何ら変わりない。

守るべき存在なんかじゃない。

頼ってはいけない。

信じてはいけない。

呪術師として、一人でなんでもできる様にならないといけない。

そう思った。

それから暫く。その日の事がニュースに取り上げられていた。

「ヒーロー公安委員会は、今回の事件にかかわったとされているヒーローＡは個性を手柄を奪うために乱用していた可能性があるとみて、捜査を進めており、再発防止に努めるべく＿＿＿。」

『ってことがあってね！？やっぱヒーローって嫌いだわぁって！！』

禪院「今更かよ。あいつらが使えねぇのはいつもの事じゃねぇか。」

狗巻「ツナツナ。コンブ。」

パンダ「ま、そんなもんだな。」

乙骨「ええと...、とりあえずAちゃんに怪我がなくてよかったよ...。」

高専に帰りながら先輩たちに愚痴っていた。