【番外編】いざ、雄英！【呪術廻戦】 (ページ24)

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「それに、綺麗な女性がくるって聞いてたのによォ...ガキかよ...。はぁ...めんどくせ。かったり～。」

先程から愚痴が止まらない。こちらとしても苛々するだけだからいい加減にしてほしい。これは任務、と頭の中で念仏を唱え心を無にする。

『！！敵です。いいですか、貴方は見えないんで勝手に動かないでくださいね。』

今回の標的であろう1級呪霊をさっそく見つけ、その場にウザイヒーローを置いてそいつのところに向かう。路地裏で襲われていた瀕死の一般人を庇い呪霊を蹴っ飛ばす。すぐさま一般人を抱えヒーローに預ける。

『ここから大通りまで直線です。この道をまっすぐ進んで、そのパンピー逃がしてください。』

そう言い残し呪霊に応戦する。意外と耐久力があるのか何回か吹っ飛ばしても湧いてきやがる呪霊。斬撃を飛ばして攻撃してくるためこちらもうまく間合いに攻め入れない。お互いの攻撃が路地の建物の壁を壊していく。

なるべく被害を抑えつつ、帳の中で解決しないといけない。のに、中々うまく近づけない。

『あ"ー！！もううざい！！早くやられのっての！！』

ヒーローにイラついていたのもあった。今思えば少し焦った。その一瞬のすきに私は攻撃を喰らい足に傷を受けた。

『っ！！』

ここ最近傷一つなく任務が出来ていたから、油断した。久しぶりの痛みに声が出なかった。それでもお構いなしに呪霊の斬撃が飛んでくる。片足でなんとか避けつつも、焦りからうまく術式を発動できず、全身に切り傷を負った。

これはまずいと思い体制を立て直すためにも、ここから一度逃げる選択をし、ヒーローがいるであろう方向に逃げる。

『！！いた！！ちょっとやばい！！今すぐここから...！！危ない！！』

ほんとにタイミングが悪く敵もその辺にいたらしい。強盗が逃げていたらしく、ヒーローと市民にナイフを振りかぶっていた。

ヒーローがいるからまあ大丈夫だろうと、そう思っていた私が悪かった。ヒーローが市民から身を呈して守っている位置取りだったからだ。

(パチン！！)

(グシャッ！！)

『な、なにを...。』

「フゥー危なかった...。ったく、おニューのコスチュームは汚れるし、ガキとお荷物だし。ま、こっちのお荷物は役に立った、な！！」

ヒーローが指を鳴らすとヒーローと市民の位置が入れ替わり敵に市民は刺されていた。

そして市民がいた場所から何食わぬ顔で敵に蹴りをかました。