恋をしてみました - 2 《桃×緑》 (ページ8)

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☆ ページ8

桃side

このまま帰るか
逆戻りするか

ぐるぐる考えているうちに、
駅までもうちょっとの距離。

下手すればもう一生会えないけど
それでええのかな、、

でもこんな時でも俺の長所はポジティブ。

付き合うのに抵抗あるなら
それまでじっくり一緒にいればええやん。
トラウマ克服させたろ

大丈夫。
多分神ちゃん、俺の事好き。

ただ何かが引っかかってるだけ。

神ちゃんに対しての言い訳なんて…

忘れ物した、でも言えばええよ。
多分神ちゃんは信じてくれる

今来た道を走って戻る。

.

1つ大きく深呼吸をした後、

さっきとは対照的に勢いつけて神ちゃん家の扉を引く

｢神ちゃん！忘れ物し…た………ｯえ？…どうした？｣

そこには倒れ込んでる神ちゃんの姿

訪ねてきたのが俺だと気づいたらしく
ぐちゃぐちゃな顔上げた神ちゃんがその顔を隠す

『なんで…ｯ
もう来んといてやぁ…

あきらめられんくなる……ｯ』

……どういうこと
それは期待してまうで。笑

靴を脱いでその肩を引き寄せる

触ろうとした肩は引かれてしまった、が、

でもちらっと顔を見てると少し上目のどこか期待してる感じ

ねぇ

ええの？

俺、ほんまに勘違いしてまうで？
あんまり強引にいったらあかん？

｢ごめんな、、、神ちゃん……俺も諦め悪いからさ、笑｣

にっこり笑って見せる

『……好き、大好きっ、』

安心したのか急に抱きつくようにして降ってきた
神ちゃんを受け止める

ずっしり。ちゃんと来た重み

でも涙が制服に付かないようにか、
顔上げてどこか窮屈そうにしてる。

『…ちょ、』

後頭部を支えて肩に神ちゃんの頭を乗せる

『、涙っ、つくから…っ！』

｢ええやん。ずっとこうしたかった｣

本当はもっときつく抱きしめてあげたい。

でも今は付き合ってた時には感じられなかったほど
神ちゃんが一生懸命ぎゅってしてくれてるから

俺は真横の後頭部を軽くくしゃくしゃするだけ。

神ちゃんが落ち着くまでこのままでいてあげよう

.