【文スト】転生したら横浜市民になってしまった (ページ5)

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可愛いの塊。ページ5

右手に大きめの紙袋を持ち、階段を登る。

何への階段かって？決まってるでしょ。

「やっほー！お久しぶりでーす！」

探偵社です。

両腕を上に上げ、元気よく挨拶をすると紙袋がガサリと音を立てた。

「A！！」

「うぐっ」

弾丸の様に突っ込んで来た彼を受け止める。

いやぁ相変わらず、26歳とは思えない元気ですね。

「乱歩さん、お土産どうぞー」

「ふふ、やっぱりAは気前が良いね」

駄菓子がいっぱいに入っている紙袋を渡すと、彼は満足気に笑う。

貢いでる気分だ。実際貢いでるんだけども。

「新人が入ったそうじゃないですか、どんな子なんです？」

「今は寝てるよ。もう起きるだろうけど、気になるの？」

「そりゃまぁ」

なんでそんな事聞くんだろうか。

乱歩さんの顔を見ると、なにやら不満そうだ。

んー…天下の名探偵にこんな顔をさせてしまうとは。しかし可愛い。

「どうしたんですか？そんな顔して」

「新人なんかより、僕の話相手をしてよ」

ありゃ。
つまり、久しぶりに会ったのに、新人に興味を持っていかれるのが不満だと。
なるほど可愛い。

「それもそうで」

ガチャ。と音が鳴り、ドアが開く。

「む、何故Aがいる」

そこに居たのは眼鏡だった。

「……久しぶりだねぇ、国木田さーん」

「久しぶりと言うほどでもないだろう」

うん。その通り。

未だ私に引っ付いている名探偵から「タイミング悪い…」と不機嫌な声が聞こえた。

うん可愛い。