25・忘れられた出会い ページ27
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「あ!Aちゃん!」
『お、灰原さんこんにちは〜』
高専の廊下でばったり灰原さんと出会う。
「今日は何してるの?」と聞かれたので『悟に文房具投げてました』と答えた。
嘘は言ってない。
「聞いたよ。酒飲まされたんだってね!」
『ちょっと待って誰情報ですか』
ほらバラされた!!せっかく灰原さんには見られてなかったのに!!
誰だ言いやがった奴は!!と灰原さんに問いただす。
「七海が言ってた!!」
『マジですか』
絶対、悟とかだと思ってたんだけどな。唐突な裏切りっていうか予想の斜め上っていうか…。七海さんが言うとは思わなかった……。
バラされたら怒ろうと思ってたけど、七海さんを怒るのは怖いな。口止めしなかった私も悪いし諦めよう。
七海さん強し。
灰原さんと別れ、高専を出て帰り道を歩いていれば目の前でバイクが止まった。
乗っている女の人はヘルメットを外してこちらを見る。わぁ美人。
「君、Aちゃん?」
『違いますけど』
「いや合ってるよね」
なんで嘘付くのー?と笑いながらバイクを降りてしまった。私に用があるのかな。
『いくら美人な方でも、知らない人とはお話しない主義でして』
「私は特級術師、九十九由基。君とは初めましてじゃないよ」
その言葉に、え、と固まる。ツッコミどころ満載ですね。
なんで特級の九十九さんが此処に……初めましてじゃないってどういうこと……?
「君が実の家族と過ごしてた頃に会ったことがある。偶然だけどね」
『覚えてませんね……なんで私なんかを覚えてるんです?』
九十九さんは笑って、「小さい割には中々面白い回答してくれたから。残念、覚えてないんだ」と言った。
『何の回答ですか?』
「男の好みだよ」
『子供に聞いたんですか…』
「ちょっと笑わせようと思ってね」
「ま、笑ってはくれなかったけど」と言った九十九さんは、前に悟と行ったことのある公園を指さす。
……話すならベンチでってことかな、
九十九さんに近づけば、承諾の意と伝わったのかバイクを押して歩き出した。
『ちなみに私は好みについてなんて言いました?』
「えっとねー、私を愛してくれる人って言ってたかな」
『……それ、面白いですかね』
「子供のわりに言うことが大人びてたからさ」
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藤宮(プロフ) - さくらさん» コメント、応援ありがとうございます!!頑張りますね、これからもお付き合い下さい! (2020年10月29日 20時) (レス) id: 6816ef7f40 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - コメント失礼します!楽しすぎて一気に見てしまいました!これからも応援してます!更新頑張ってください!! (2020年10月22日 21時) (レス) id: af1bba7450 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - 露亞さん» 申し訳ないんですが、ムウさん?という方ではないです…。好きな作者さんなんですか?応援ありがとうございます!ご期待に応えられるよう頑張ります!! (2020年7月5日 22時) (レス) id: 9eeede9267 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ムウ…さん?あ、違ったらごめんなさい!更新頑張ってください!! (2020年7月1日 19時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - みーさん» いやもう、コメント下さるのが既に優しいっていうか…本当ありがとうございます!( ´ ` *) (2020年5月9日 14時) (レス) id: a3f9ffe9e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤宮 | 作成日時:2020年3月15日 4時