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17・お客様、ツー! ページ19

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傑が帰った後も暫くその場に突っ立っていた。


今日の傑は変だった。最後の言葉もどういう意味か分からない。何もないと良いんだけど…。




「A!!」




そろそろ部屋に戻ろうとした時、閉めたはずの門が勢い良く開く。




『えっ、悟?』




そこにはキラキラとした笑顔で彼が立っていた。っていうか、なんか変わった?違和感凄いんだけど。




「公園行こうぜ」




悟は少々興奮気味で私に詰め寄り、返事も聞かずサッと抱き上げて門を閉めてしまう。




『ちょっ、せめて連絡を…!』

「ダイジョーブだって」




一体どこからそんな自信が来るんだ……。




『後で怒られるのは私なんですけど』

「俺が連れ出すのに文句ある奴いんの?」




彼は「いるわけねぇだろ?」と言った様子でさも当たり前のように微笑んだ。




『……御三家め…』




呆れた、とため息をついて大人しくなれば悟は満足気に私の頭を撫でる。




「サラサラじゃん」

『でしょ、硝子さんも綺麗だよね』


「Aってホント硝子が好きだな」




若干つまんなそうな顔をして、おかげでアイツもAのこと大好きになったし…、と彼は呟いた。




『えっ!本当?!』

「喜ぶな。オマエってアイツらばっか尊敬すんじゃん。俺は?」



『エ、あ、ウン』




悟は…うん……。見た目と強さは申し分ないと思います…。





屋敷の近くにある公園は、悟の長い足なら歩いて数分。私が歩くよりも断然早く着いた。

悟はベンチに腰を下ろすと私を足の間に座らせて腕を回す。


なんだろう…仲良くなったと思ったけど、仲良くと言うよりは懐かれた感じがする。すぐ噛み付く猫が懐いた感じって言うか……。




「A。俺、死にかけたんだ」



『………………え?』




しにかけた?え、し、しに?



いきなり過ぎる話に言葉を詰まらせた。




『え、悟が?』

「俺が。……驚いた?」




驚いたどころの話じゃないし平然と言う事じゃない。と、後ろを振り返ってペタペタと両手で悟の顔を触る。




「…なに、サングラスに指紋付けたいって?」


『違う。怪我は?治した?痛くない?もう
大丈夫なの?』




一息で聞きたいことを全部聞いた。



いや、全部じゃない。もっと沢山聞きたいことがある。



相手は誰なのか。どんな戦いだったのか。怪我の具合、傷の痛さ、他にも沢山。

18・言葉の足枷→←16・お客様



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藤宮(プロフ) - さくらさん» コメント、応援ありがとうございます!!頑張りますね、これからもお付き合い下さい! (2020年10月29日 20時) (レス) id: 6816ef7f40 (このIDを非表示/違反報告)
さくら - コメント失礼します!楽しすぎて一気に見てしまいました!これからも応援してます!更新頑張ってください!! (2020年10月22日 21時) (レス) id: af1bba7450 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - 露亞さん» 申し訳ないんですが、ムウさん?という方ではないです…。好きな作者さんなんですか?応援ありがとうございます!ご期待に応えられるよう頑張ります!! (2020年7月5日 22時) (レス) id: 9eeede9267 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ムウ…さん?あ、違ったらごめんなさい!更新頑張ってください!! (2020年7月1日 19時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
藤宮(プロフ) - みーさん» いやもう、コメント下さるのが既に優しいっていうか…本当ありがとうございます!( ´ ` *) (2020年5月9日 14時) (レス) id: a3f9ffe9e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藤宮 | 作成日時:2020年3月15日 4時

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