▽ ページ8
ユズルの恋が応援出来ないのは、相手に別の好きな人がいるからだと決めつけていた。
でも本当は、あわよくばその気持ちが私に向いてくれたらって期待してたんだと思う。
叶いもしない『もしかしたら』に夢見て、バカみたいだ私。
ユズルの心がもう、とっくのとうに梅雨入りを迎えていたことにさえ、気付かないで。
「なんでAがそんな顔するの。」
そうやって私の知らない顔で笑う君が
彼女への想いを具現化したような淡い微笑みを見ていたくなくて、それでもその表情から目が離せない自分に、嫌気が差した。
「……A？」
捨てられない、捨てたくないの。
どうしようもなく、君が好きなの。
縋るように彼の袖をぎゅっと握る。
「私に、しなよ……」
溢れた想いが君を困らすことなんて、目に見えて分かっていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
5月×日 天気：雨
どうかわたしを見て。
ｰ走り梅雨ｰ はしりつゆ
梅雨入り前に降る雨
▽一部解説。
『ユズルの心がもう、とっくのとうに梅雨入りを迎えていた』＝絵馬の心は既に雨取のものだった、という意味です。
喜雨の手助け / 空閑遊真→←走り梅雨に追いつけない / 絵馬ユズル
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ピンス(プロフ) - 待ってます‼︎ (11月23日 20時) (
レス) id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
藤丸(プロフ) - ピンスさん» ありがとうございます！これからもお楽しみいただけるよう頑張ります。 (11月15日 22時) (レス) id: ad8b4578d9 (このIDを非表示/違反報告)
ピンス - ワートリの短編集好きなので楽しみにしてます！ (11月14日 22時) (レス) id: 18a9383861 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤丸 | 作成日時：2023年4月11日 23時
